法律実務のパートナー
ジュリスト 2023年5月号(No.1584)
2023年04月25日 発売
定価 1,760円(本体 1,600円)
電子書籍版はこちら(2012年1月号~)
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2003年に知的財産戦略本部が創設されてから20年。この間,戦略本部は毎年「知的財産推進計画」を策定,公表し,同計画に基づいた知財関連施策が推進されてきました。特集では,戦略本部が掲げた施策のうち,特に重要なテーマに焦点を当てたうえで,戦略本部の果たしてきた役割と今後の課題について検討を加えます。また,新連載「海外進出する企業のための法務」が始まりました。企業活動における海外進出上の法的問題を,テーマごとに取り上げ,解説します。
【特集】知的財産戦略本部20年の歩みとこれから
◇特集にあたって…小泉直樹……14
◇スタートアップ・大学における知財マネジメント…山本飛翔……15
◇証拠収集手続から見た知財紛争処理制度の歩みと課題…相良由里子……21
◇知的財産高等裁判所の役割…髙部眞規子……27
◇デジタルアーカイブの推進…生貝直人……33
◇デジタル・ネット時代における権利制限…上野達弘……38
◇簡素で一元的な権利処理に関する令和5年著作権法改正法案における「時限利用裁定制度」の創設について…澤田将史……45
◇海賊版対策――知的財産推進計画20年の海賊版対策の歩みとこれから…小坂準記……52
[HOT issue]〔第27回〕
[鼎談]ステルスマーケティングの規制が始まる…中川丈久(司会)/今井理恵子/南 雅晴……2
[会社法判例速報]
総数引受契約の無効と募集株式発行の不存在(大阪高判令和3・11・11)…久保田安彦……2
[労働判例速報]
賃金体系変更により導入された手当の割増賃金該当性――熊本総合運輸事件(最二小判令和5・3・10)…竹内(奥野) 寿……4
[独禁法事例速報]
卸売業者に対する販売価格指示が独禁法に違反しないとされた事例(公取委令和4・12・1発表)…白石忠志……6
[知財判例速報]
スクリーンショットによるツイートの引用(東京地判令和4・12・14)…小泉直樹……8
[租税判例速報]
ウェブサイト上の出品サービスに係る消費税法上の役務の提供地(東京地判令和4・4・15)…野一色直人……10
[新連載/海外進出する企業のための法務]〔第1回〕
◇連載にあたって…国谷史朗……75
◇海外スタートアップ投資・提携――主に米国スタートアップへの投資における留意点について…山本龍太朗……76
[連載/「人権尊重ガイドライン」を読み解く]〔第3回〕
負の影響の防止・軽減…根本剛史/水野雄介/三島隆人……82
[連載/実務法曹のための分析手法の基礎知識]〔第7回〕
株式買取請求事件における買取価格の算定 ◇株式買取請求における「公正な価格」と統計的手法…広瀬純夫……88
◇【コメント】機会主義的な買取請求への対処――統計的手法は必要で有効か?…藤田友敬……95
[連載/実践 知財法務]〔第19回〕
秘密保持契約における知的財産保護を踏まえた管理条項…濱野敏彦……98
[書評]
泉水文雄著『独占禁止法』…武田邦宣……59
[海外法律情報]
◇韓国―満年齢への統一を目指す法改正…藤原夏人……74
◇ロシア―伝統的価値の保護に関する国家政策の基礎の策定…島村智子……97
[最高裁時の判例]
民事
◇保佐開始の審判事件を本案とする保全処分の事件において選任された財産の管理者が家庭裁判所に提出したその管理すべき財産の目録及び財産の状況についての報告書は,上記保全処分の事件の記録に当たるか(最一小決令和4・6・20)…前田志織……106
刑事
◇前訴で住居侵入,窃盗の訴因につき有罪の第1審判決が確定した場合において,後訴の訴因である常習特殊窃盗を構成する行為が前訴の第1審判決後にされたものであるときの前訴の確定判決による一事不再理効の範囲(最一小決令和3・6・28)…根崎修一……110
[経済法判例研究会]
SDGs・脱炭素の観点を考慮して重層的な市場画定を行った企業結合事例(公取委令和4・6・22発表)…柳 武史……116
[商事判例研究]
◇海外完全子会社の損害に対する親会社取締役の損害賠償責任(東京地判令和3・11・25)…高橋 均……120
◇内部統制の有効性評価等の業務における監査法人の義務――預金残高確認に関して(東京地判令和2・6・1)…細田浩史……124
◇音楽教室における演奏権侵害――音楽教室における生徒による演奏について著作権侵害を否定した事例(知財高判令和3・3・18)…劉 楊……128
[労働判例研究]
◇パワハラへの分限免職処分の有効性――長門市・長門市消防長事件(最三小判令和4・9・13)…岩出 誠……132
◇新型コロナウイルス感染拡大を契機とする休業中の休業手当支払請求の可否――ホテルステーショングループ事件(東京地判令和3・11・29)…石川茉莉……136
[租税判例研究]
外国子会社合算税制における「主たる事業」の意義(東京地判令和3・7・20)…髙橋里枝……140
[渉外判例研究]
取締役の任務懈怠に基づく損害賠償請求をめぐる国際裁判管轄と準拠法(東京地判令和4・4・20)…嶋 拓哉……144
[刑事判例研究]
科刑上一罪の関係にある数罪のいずれにも選択刑として罰金刑の定めがあるときの罰金刑の多額(最一小判令和2・10・1)…只木 誠……148
[学会予告]
2023年度 春季学会予告……154