法律実務のパートナー
ジュリスト 2019年5月号(No.1532)
2019年04月25日 発売
定価 1,569円(本体 1,426円)
国民の約1割が居住していると言われるマンション。マンションのストック戸数は右肩上がりで増え,築年数の多いマンションも増えています。本特集では,そんなマンションの管理にかかる従来の法律・条例等の動きや重要判例の動向をふまえながら,修繕・建替え,契約不適合,不適切管理といったマンションにまつわる法的課題を取り上げます。
【特集】マンション管理と法
◇マンション管理をめぐる立法の状況と課題●鎌野邦樹……14
◇マンション管理をめぐる判例の現状――最高裁平成31年3月5日判決を中心に●伊藤栄寿……20
◇マンションの大規模修繕や建替え実務の現状と法的課題●篠原みち子……27
◇マンションの共用部分の契約不適合●藤巻 梓……34
◇マンションの不適正管理に対する最近の条例対応●北村喜宣……41
[会社法判例速報]
権限を逸脱した議決権行使と総会決議の取消し――東京地判平成31・3・8●弥永真生……2
[労働判例速報]
契約社員への退職金不支給の違法性――メトロコマース事件――東京高判平成31・2・20●森戸英幸……4
[独禁法事例速報]
継続的需要減少を見込む装置産業と需要者からの競争圧力の判断――公取委平成30・12・25発表●井本吉俊……6
[知財判例速報]
時事の事件の報道のための利用(著作41条)の成否が争われた事案――東京地判平成30・12・11●池村 聡……8
[租税判例速報]
勤労収入無届出の生活保護費徴収決定に際し基礎控除相当額の控除は不要とした事例――最三小判平成30・12・18●浅妻章如……10
[連載/知的財産法とビジネスの種]〔第19回〕
ダウンロード違法化拡大法案から考えるネットビジネスの土壌●水野 祐……74
[連載/相続と法実務]〔第2回〕
相続と登記――相続による不動産物権の承継の対抗要件●水津太郎……48
[連載/新時代の弁護士倫理]〔第5回〕
◇[座談会]事件受任における弁護士倫理●髙中正彦(司会)●石田京子●井上英昭●柴垣明彦……56
◇弁護士の広告と消費者保護●白石 大……71
◇依頼者保護か弁護士のプライドか●馬場健一……72
[最高裁時の判例]
民事
◇雇用契約において時間外労働等の対価とされていた定額の手当の支払により労働基準法37条の割増賃金が支払われたということができないとした原審の判断に違法があるとされた事例――最一小判平成30・7・19●池原桃子……76
刑事
◇いわゆるSTR型によるDNA型鑑定の信用性を否定した原判決が破棄された事例――最一小判平成30・5・10●齊藤啓昭……80
◇被告人を殺人及び窃盗の犯人と認めて有罪とした第1審判決に事実誤認があるとした原判決に,刑訴法382条の解釈適用を誤った違法があるとされた事例――最二小判平成30・7・13●久禮博一……83
[経済法判例研究会]
債権譲渡が問題解消措置とされた長崎県における地銀統合事例――公取委平成30・8・24発表●田平 恵……87
[商事判例研究]
◇金融商品取引におけるロールオーバー取引と証券会社の責任――東京地判平成29・5・26●井上健一……91
◇虚偽記載の可能性を認識して株式を取得した者の保護――東京高判平成29・9・25●温 笑侗……95
◇有価証券報告書等の虚偽記載と会社の民事責任――東京地判平成29・3・28●三原秀哲……99
[労働判例研究]
◇代理店の使用人性と会社と代理店従業員間の労働契約関係の成否――ベルコ事件――札幌地判平成30・9・28●小西康之……103
◇育休終了後に締結した契約社員契約の雇止め――ジャパンビジネスラボ事件――東京地判平成30・9・11●石﨑由希子……107
[租税判例研究]
破産会社の管財人による後発的事由に基づく更正の請求が認められた事例――大阪高判平成30・10・19●川田 剛……111
[渉外判例研究]
渉外的名誉毀損におけるプロバイダの責任――東京地決平成29・8・30●羽賀由利子……115
[学会予告]
受贈図書・2019年度 春季学会予告……119