法律実務のパートナー
ジュリスト 2019年3月号(No.1529)
2019年02月25日 発売
定価 1,569円(本体 1,426円)
ブロックチェーンに代表される分散台帳技術。その適用可能性は,金融・証券分野,さらには製造・物流といった分野にまで拡がりを見せつつあります。特集では,まずこの分散台帳技術とは何かについて,技術的見地からわかりやすく説明するとともに,その技術が具体的なビジネスにどう活かされ,その利用によってどのような法的課題が生じうるのかという点を掘り下げます。
【特集】ブロックチェーンと商取引
◇分散台帳技術とは何か●赤羽喜治……14
◇分散台帳技術と法制度●小出 篤……21
◇分散台帳技術と金融取引●森下哲朗……28
◇分散台帳技術を用いた証券取引●井上 聡●水野 大……35
◇分散台帳技術を用いた貿易書類の電子化●新谷哲之介……42
[裁判官に聴く訴訟実務のバイタルポイント]〔第15回・完〕
控訴審●門口正人●大段 亨●中西 茂……2
[会社法判例速報]
適法な取締役会決議を経ないで招集された株主総会決議の取消し――大阪地判平成30・9・25●弥永真生……2
[労働判例速報]
住居手当の不支給等に関する労契法20条の不合理性判断と不法行為責任――日本郵便(東京)事件――東京高判平成30・12・13●小西康之……4
[独禁法事例速報]
再入札で落札した受注予定者以外の者に課徴金が課された事例――舗装災害復旧工事談合事件――東京地判平成30・11・8●大東泰雄……6
[知財判例速報]
振付けの著作物性――フラダンス上演差止事件――大阪地判平成30・9・20●伊藤 真……8
[租税判例速報]
基準期間がない法人に対する消費税法9条の2第1項の適用の有無――国税不服審判所裁決平成30・2・23●吉村浩一郎……10
[連載/新時代の弁護士倫理]〔第3回〕
◇守秘義務●手賀 寛……59
◇守秘義務は誰に対して負う義務か●溝口敬人……66
◇第三者情報の保護●市川 充……67
[連載/働き手・働き方の多様化と労働法]〔第12回・完〕
雇われない働き方●大内伸哉……76
[連載/知的財産法とビジネスの種]〔第17回〕
「デレブ」のパブリシティ権●小林利明……74
[時論]
神戸市における認知症の人に対する事故救済制度の意義と課題●手嶋 豊……68
[国会概観]
第197回国会の概観●山岸健一……83
[最高裁時の判例]
民事
◇原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律に基づく被爆者健康手帳交付申請及び健康管理手当認定申請の各却下処分の取消しを求める訴訟並びに同取消しに加えて被爆者健康手帳の交付の義務付けを求める訴訟につき,訴訟の係属中に申請者が死亡した場合における訴訟承継の成否――最一小判平成29・12・18●三宅知三郎……93
刑事
◇心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律による処遇制度と憲法14条,22条1項,31条――最三小決平成29・12・18●中尾佳久……96
[経済法判例研究会]
事業者団体による入会制限と数の制限――神奈川県LPガス協会に対する排除措置命令――公取委排除措置命令平成30・3・9●柴田潤子……100
[商事判例研究]
◇取締役・会社間の事業譲渡と競業による任務懈怠責任――東京地判平成28・4・18●小林俊明……104
◇重要事実をその職務に関し「知った」の意義――東京高判平成29・6・29●湯山智教……108
◇破産管財人の否認権行使が認められた2つの手形取引――大阪地判平成28・9・21●菊池和彦……112
[労働判例研究]
◇固定残業代の許容要素――日本ケミカル事件――最一小判平成30・7・19●岩出 誠……116
◇生活保護法63条に基づく過誤支給生活保護費返還請求処分の適法性――生活保護返還金決定処分等取消請求事件――東京地判平成29・2・1●笠木映里……120
[租税判例研究]
他に職業を有する親族に対する青色事業専従者給与の必要経費算入の可否――東京地判平成28・9・30●岩﨑政明……124
[渉外判例研究]
英国で下された面会交流費用に関する定期金支払判決の承認執行――東京地判平成29・1・26●岩本 学……128