法律実務のパートナー
ジュリスト 2017年2月号(No.1502)
2017年01月25日 発売
定価 1,466円(本体 1,333円)
平成16年の不動産登記法改正から10年余りが経ちました。注目されてスタートした新たな不動産登記制度は,東日本大震災という未曾有の災害を経験し,今どのように使われて,どんな課題に直面しているのでしょうか。今回の特集では,不動産登記制度のいまの姿を,様々な角度からあぶり出すことを試みます。
【特集】不動産登記制度の現状と課題
◇[座談会]不動産登記制度の10年とこれから●山野目章夫●清水英範●野口宣大●野村 裕●横山美夏●和田博恭……14
◇平成16年不動産登記法と民法学――登記原因証明情報をめぐって●水津太郎……34
◇不動産登記と個人情報・プライバシー●吉田克己……40
◇10年を経た筆界特定制度――ADR法の視点から●山本和彦……46
◇民法の相続関係規定の見直しと不動産登記●伊藤栄寿……53
◇現代的取引と不動産登記――信託の登記を考える●堂園昇平……59
[裁判官に聴く訴訟実務のバイタルポイント]〔第2回〕
通常訴訟(2)●門口正人●永谷典雄●谷口園恵……68
[会社法判例速報]
登記を登記申請権者の申請に基づく登記と同視するのを相当とするような特段の事情――東京地判平成28・3・29●弥永真生……2
[労働判例速報]
有期労働契約の無期契約移行の可否――福原学園事件――最一小判平成28・12・1●森戸英幸……4
[独禁法事例速報]
JASRACによる審判請求の取下げ――公取委平成28・9・14発表●白石忠志……6
[知財判例速報]
不使用商標登録取消審判における「使用」と商標的使用――知財高判平成28・9・14●小林利明……8
[租税判例速報]
在外不動産の相続税財産評価において現地遺産税評価額(鑑定価額)を用いることが妥当であるとされた事例――国税不服審判所裁決平成28・2・4●川端康之……10
[連載/国際ビジネス紛争処理の法実務]〔第11回〕国際商事仲裁における仲裁人の選定
◇INTRODUCTION●道垣内正人●古田啓昌……81
◇国際仲裁における仲裁人の選任――JCAA仲裁の実務を中心として●中村達也……82
◇仲裁人選びのポイントと仲裁人による開示義務・仲裁人忌避の基準――IBAガイドライン●小原淳見……84
[霞が関インフォ]消費者委員会
東京都特別区・武三地区のタクシー運賃の組替えについて●河上正二……66
[最高裁時の判例]
民事
◇借地借家法32条1項の規定に基づく賃料増減請求により増減された賃料額の確認を求める訴訟の確定判決の既判力――最一小判平成26・9・25●伊藤正晴……90
◇労働大臣が石綿製品の製造等を行う工場又は作業場における石綿関連疾患の発生防止のために労働基準法(昭和47年法律第57号による改正前のもの)に基づく省令制定権限を行使しなかったことが国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例 ――最一小判平成26・10・9●角谷昌毅……94
◇拘置所に収容された被勾留者に対する国の安全配慮義務の有無――最一小判平成28・4・21●野村武範……101
刑事
◇裁判員裁判における審理及び裁判の特例である区分審理制度と憲法37条1項――最三小判平成27・3・10●細谷泰暢……104
[経済法判例研究会]
タクシー事業者の乗務距離の最高限度を定める公示の違憲性,加重処分の違法性――最一小決平成28・1・21●渡辺昭成……111
[商事判例研究]
◇預金口座の取引停止措置とその解除――松山地判平成28・2・10●新井 剛……115
◇性転換した者に対するゴルフクラブ入会拒否と公序違反の判断基準――静岡地浜松支判平成26・9・8●星野 豊……119
◇権利能力なき社団が提起する代表者の地位確認訴訟の適法性――東京高判平成26・8・27●伊藤 隼……123
[労働判例研究]
◇雇用契約の終期変更と経済的理由による雇止め・中途解雇の適否――三洋電機(契約社員・雇止め)事件――広島高松江支判平成28・4・13●桑村裕美子……127
◇未払賃金請求と債務免脱目的の法人格否認――ヒューマンコンサルティングほか事件――横浜地判平成26・8・27●土岐将仁……131
[租税判例研究]
有利発行有価証券の増差額が無償取引による収益と認定された事例――東京地判平成27・9・29●山田二郎……135