法律実務のパートナー
ジュリスト 2016年4月号(No.1491)
2016年03月25日 発売
定価 1,466円(本体 1,333円)
相続法制の見直しに向け本格的な議論が始まっていますが,その論点は,家族のあり方のみならず,取引社会のあり方にまで及びます。特集では,銀行取引,株式の相続,事業承継等,相続に付随する取引に潜む問題点を浮き彫りにし,その法的対応策を探りました。また,新連載「国際ビジネス紛争処理の法実務」に
もご注目ください。
【特集】相続と取引社会
◇特集にあたって●道垣内弘人……14
◇遺産分割における可分債権の扱い●松原正明……16
◇預金取引と相続――遺産分割・「相続させる」遺言と取引履歴開示請求権の帰趨●浅田 隆……22
◇遺言執行者の権限●片岡 雅……29
◇投信受益権の相続・国債の相続●吉谷 晋……36
◇株式の相続●松井秀征……42
◇相続と中小企業の事業承継――自社株承継スキームの概要と今後の課題●米田保晴……48
◇賃貸借契約と相続●熊谷則一……55
[会社法判例速報]
特別利害関係を有する理事が議決権行使した理事会決議の効力――最二小判平成28・1・22●弥永真生……2
[労働判例速報]
就業規則に定められた労働条件の不利益変更に対する労働者の同意――山梨県民信用組合事件――最二小判平成28・2・19●水町勇一郎……4
[独禁法事例速報]
意見聴取手続が初めて行われた事例――公取委命令平成27・10・9●多田敏明……6
[知財判例速報]
写真についての著作権の帰属――東京地判平成27・12・9●田中浩之……8
[租税判例速報]
第二次納税義務の納付告知に係る成立要件と期間制限――国税不服審判所裁決平成27・1・19●岩﨑政明……10
[新連載/国際ビジネス紛争処理の法実務]
◇連載にあたって●道垣内正人●古田啓昌……72
〔第1回〕外国国家を被告とする訴訟
◇INTRODUCTION●道垣内正人●古田啓昌……73
◇外国国家を代理する訴訟●出井直樹……74
◇外国国家を相手方とする訴訟●田子真也……77
[時論]
最判平成28年3月1日――JR東海事件上告審判決が投げかけるわが国の制度の問題●窪田充見……62
[霞が関インフォ]
消費者庁―課徴金制度を導入する景表法改正法の施行(本年4月1日)――不当な表示による顧客の誘引の防止のために●古川昌平……70
[最高裁大法廷時の判例]
〔民事〕
衆議院小選挙区選出議員の選挙区割りを定める公職選挙法13条1項,別表第1の規定の合憲性 ――最大判平成27・11・25●衣斐瑞穂……81
[最高裁時の判例]
〔民事〕
◇労働者災害補償保険法による療養補償給付を受ける労働者につき,使用者が労働基準法81条所定の打切補償の支払をすることにより,解雇制限の除外事由を定める同法19条1項ただし書の適用を受けることの可否――最二小判平成27・6・8●須賀康太郎……90
◇在外被爆者が日本国外で医療を受けた場合における,原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律18条1項の適用の有無――最三小判平成27・9・8●清水知恵子……94
〔刑事〕
◇公判前整理手続を終了するに当たり確認された争点に明示的に掲げられなかった点につき,公判手続で争点として提示する措置をとることなく認定した第1審判決に違法はないとされた事例――最三小判平成26・4・22●石田寿一……98
[商事判例研究]
◇参加金融機関に対するアレンジャー・エージェントの責任――借入人による融資詐欺の場合――東京地判平成25・11・26●田澤元章……103
◇主債務者が反社会的勢力であった場合における信用保証の錯誤――大阪高判平成25・3・22●星野 豊……107
◇民事再生法上の相殺権と第三者の債権による「相殺」――東京高判平成26・1・29●宇野瑛人……111
[労働判例研究]
◇更生管財人ディレクターらの発言にかかる不当労働行為の成否――日本航空(更生管財人・不当労働行為)事件――東京高判平成27・6・18●池田 悠……115
◇労災保険給付と損害賠償請求権との損益相殺的調整――最大判平成27・3・4●中益陽子……119
[租税判例研究]
賦課期日に登記又は登録されていない家屋の固定資産税の納税義務――最一小判平成26・9・25●柴 由花……123
[学会予告]
受贈図書・2016年度 春季学会予告……127