法律実務のパートナー
ジュリスト 2015年6月号(No.1481)
2015年05月25日 発売
定価 1,466円(本体 1,333円)
マネー・ロンダリングやテロ資金供与の対策に係るFATF(金融活動作業部会)声明が日本の現状是正を促したことを受け、昨年、犯罪収益移転防止法の改正がなされました。また反社会的勢力への対応に向けた関係機関の取組みも積極性を帯び、判例も積み重なっています。特集では、これら一連の動きを確認しながら、実務上の対応を検討していきます。
【特集】マネロン対策・反社対応をめぐる動きと実務
◇犯罪収益移転防止法の改正と今後の課題●橋爪 隆……14
◇犯罪収益移転防止法改正を踏まえた金融機関の実務対応●香月裕爾……21
◇金融機関における反社会的勢力との関係遮断に向けた取組み●金澤浩志……28
◇暴力団関係者であることを秘匿した申込行為への実務上の対応●木内 敬……34
[会社法判例速報]
債権者保護手続と合併無効――東京地判平成27・1・26●弥永真生……2
[労働判例速報]
会社更生手続下での整理解雇における人選基準の合理性――日本航空事件――大阪地判平成27・1・28●森戸英幸……4
[独禁法事例速報]
非組合員と取引先との取引を不当に妨害した事例――公取委命令平成27・2・27●大軒敬子……6
[知財判例速報]
化合物の幾何異性体への均等論の適用――東京地判平成26・12・24●松田俊治……8
[租税判例速報]
減額更正後の増額更正において延滞税の納税義務がないと判断された事例――最二小判平成26・12・12●柴 由花……10
[時論]
消費者裁判手続特例法における仮差押えと強制執行手続●加納克利●須藤希祥……42
[連載/行政法の最前線]〔第3回〕
都市再生特別措置法の改正――コンパクトシティ施策の推進●髙山 泰……47
[連載/新興国コンプライアンス最前線]〔第6回〕
アフリカ/アフリカにおけるコンプライアンス――BEE・汚職対応を中心に●中山龍太郎……54
[最高裁大法廷時の判例]
〔民事〕不法行為によって死亡した被害者の損害賠償請求権を取得した相続人が労働者災害補償保険法に基づく遺族補償年金の支給を受けるなどした場合に,上記の遺族補償年金との間で損益相殺的な調整を行うべき損害/不法行為によって死亡した被害者の損害賠償請求権を取得した相続人が労働者災害補償保険法に基づく遺族補償年金の支給を受けるなどしたとして損益相殺的な調整をするに当たって,損害が填補されたと評価すべき時期――最大判平成27・3・4●谷村武則……60
[最高裁時の判例]
◇〔民事〕国籍法12条と憲法14条1項――最三小判平成27・3・10●寺岡洋和……65
◇〔刑事〕被告人を死刑に処した裁判員裁判による第1審判決を量刑不当として破棄し無期懲役に処した原判決の量刑が維持された事例――最二小決平成27・2・3/被告人を死刑に処した裁判員裁判による第1審判決を量刑不当として破棄し無期懲役に処した原判決の量刑が維持された事例――最二小決平成27・2・3●石田寿一……68
[経済法判例研究会]
施主代行者による支配型私的独占――福井県経済連事件――公取委排除措置命令平成27・1・16●山部俊文……74
[商事判例研究]
◇保険契約者の故意の自損事故として保険金請求を棄却した事例――大阪高判平成24・7・11●小野寺千世……78
◇架空循環取引を看過した監査法人の善管注意義務違反の有無――大阪地判平成24・3・23●田澤元章……82
◇少数株主の締出しに係る株主総会・種類株主総会決議の瑕疵――東京地判平成26・4・17●行岡睦彦……86
[労働判例研究]
◇職務能力低下を理由とした解雇の効力――ブルームバーグ・エル・ピー事件――東京高判平成25・4・24●車 東昱……90
◇労働組合員らに対する街宣活動等の差止請求の可否――教育社労働組合事件――東京地判平成25・2・6●野川 忍……94
[租税判例研究]
遺留分減殺請求と国税通則法5条2項の「相続分の指定」の意義――東京地判平成25・10・18●藤岡祐治……98
[渉外判例研究]
著作権譲渡の準拠法及び不正競争の準拠法につき判断した事例――知財高判平成26・3・27●髙橋一章……102