法律実務のパートナー
ジュリスト 2014年8月号(No.1470)
2014年07月25日 発売
定価 1,466円(本体 1,333円)
上場企業の資金調達手段として機能するエクイティ・ファイナンスをめぐっては,不公正ファイナンスの手段として使われている,大幅な希薄化を伴い既存株主の利益が損なわれているなど, さまざまな指摘がなされています。本特集では,第三者割当て,公募増資,ライツ・イシュー,種類株式発行会社の上場に関する課題を取り上げ,検討いただきました。
【特集】上場企業のエクイティ・ファイナンスに関する課題
◇特集にあたって●神田秀樹……12
◇上場企業の第三者割当をめぐる法制整備の概要●武井一浩●本柳祐介……13
◇我が国の公募増資が抱える課題と対応――日本証券業協会の取組み●横田 裕……20
◇ライツ・オファリングをめぐる現状と課題●大崎貞和……28
◇議決権種類株式の上場●澤口 実●戸嶋浩二……34
[会社法判例速報]
代表訴訟の適法性――東京高判平成26・4・24●弥永真生……2
[独禁法事例速報]
索道事業者の団体によるスキー場のリフト券の販売制限行為が問題とされた事例――公取委発表平成26・2・19●山島達夫……4
[知財判例速報]
映画化に関するオプション契約――知財高判平成26・3・27●小泉直樹……6
[租税判例速報]
組織再編成に係る行為・計算の否認規定により特定役員への就任が否認された事例――東京地判平成26・3・18●吉村政穂……8
[連載/労働法なう。]〔第5回〕
派遣から正社員に?●大内伸哉……40
[連載/企業法務 独禁法事例コレクション]〔第8回〕
取引拒絶・取引拒絶型差別的取扱い●池田 毅……52
[霞が関インフォ]消費者委員会
消費者基本計画の見直し(平成26年度)●河上正二……50
[海外法律実務便り]フランス
フランスでの商事賃貸借制度の枠組み●永澤亜季子……62
[最高裁大法廷時の判例]
民事
衆議院小選挙区選出議員の選挙区割りを定める公職選挙法(平成24年法律第95号による改正前のもの)13条1項,別表第1の規定の合憲性――最大判平成25・11・20●岩井伸晃●林 俊之……64
[最高裁時の判例]
民事
◇債権差押命令の申立てにおける差押債権の特定の有無の判断基準/大規模な金融機関の全ての店舗又は貯金事務センターを対象として順位付けをする方式による預貯金債権の差押命令の申立ての適否――最三小決平成23・9・20●谷口園恵……73
◇監護親に対し非監護親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができる場合/監護親に対し非監護親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができるとされた事例――最一小決平成25・3・28●柴田義明……76
[経済法判例研究会]
審決取消訴訟の原告適格と実質的証拠法則――JASRAC私的独占事件――東京高判平成25・11・1●土田和博……79
[商事判例研究]
◇出資と取締役・監査役の善管注意義務――横浜地判平成25・10・22●弥永真生……83
◇地震デリバティブの金銭支払条件の成就が争われた事例――仙台高判平成25・9・20●舩津浩司……87
◇簡易生命保険契約と保険契約者確定――申込書の住所記載等に基づき保険料出捐者が契約者とされた事例――東京高判平成24・11・14●王 学士……91
[労働判例研究]
◇無効な解雇による就労拒否と年休の出勤率要件――八千代交通(年休権)事件――最一小判平成25・6・6●岩出 誠……95
◇労働者派遣契約解除の適法性とそれに伴う解雇・雇止めの可否――トルコ航空ほか1社事件――東京地判平成24・12・5●土岐将仁……99
[租税判例研究]
デラウェア州LPSの日本租税法上の「法人」該当性――東京高判平成25・3・13●藤谷武史……103
[渉外判例研究]
専属的合意管轄により日本の管轄がない被告に対して併合管轄を肯定した事例――東京地判平成22・11・30●髙橋一章……107