法律実務のパートナー
ジュリスト 2014年5月号(No.1467)
2014年04月25日 発売
定価 1,466円(本体 1,333円)
審判制度の廃止などを内容とする独占禁止法改正法が昨年12月成立・公布されました。公正取引委員会の排除措置命令等に対する不服審査は,抗告訴訟として東京地方裁判所で審理されることとなります。改正法の施行により実務がどのように変わっていくのか,改正法の内容とその見通しを検討しました。
【特集】独占禁止法改正と今後の展望
◇命令前の意見聴取手続●矢吹公敏……12
◇抗告訴訟の審理をめぐる諸問題●向 宣明……19
◇執行免除制度廃止後の執行停止●佐川聡洋……26
◇第三者による働きかけへの対応●島崎伸夫……32
◇調査手続の見直しについて●笹倉宏紀……39
[会社法判例速報]
「特定の者を取締役として選任しない旨の提案」と議案提出権――東京地判平成26・2・27●弥永真生……2
[独禁法事例速報]
課徴金算定における主導的役割の適用事例――東電・関電発注送電工事談合事件――公取委排除措置命令平成25・12・20/公取委課徴金納付命令平成25・12・20/公取委排除措置命令平成26・1・31●伊永大輔……4
[知財判例速報]
特許権者不実施の場合の特許法102条2項の適用――東京地判平成26・1・30●小泉直樹……6
[租税判例速報]
帰国後に給付された海外勤務者内外給与差補填を受けた者の所得税法上の地位と源泉徴収義務の存否――国税不服審判所裁決平成23・6・28/国税不服審判所裁決平成23・7・6●川端康之……8
[連載/労働法なう。]〔第2回〕
弁護士は労働者か?●大内伸哉……50
[連載/企業法務 独禁法 事例コレクション](第5回)
販売方法の拘束●伊藤憲二……60
[霞が関インフォ]消費者委員会
景表法における課徴金制度の在り方をめぐる検討の中間整理●河上正二……58
[海外法律実務便り]
オーストラリア―豪州労働法制の現状と政権交代の影響●加納寛之……68
[最高裁時の判例]民事
◇公害健康被害の補償等に関する法律4条2項に基づく水俣病の認定の申請を棄却する処分の取消訴訟における審理及び判断の方法――最三小判平成25・4・16●林 俊之……70
◇仮執行宣言付判決に対する上訴に伴い金銭を供託する方法により担保を立てさせて強制執行の停止がされた後に債務者につき更生手続開始の決定がされた場合における上記担保の被担保債権の性質/仮執行宣言付判決に対する上訴に伴う強制執行の停止に当たって金銭を供託する方法により担保が立てられた場合において債務者につき更生計画認可の決定がされた後であっても供託金の還付請求権を行使することの可否――最二小決平成25・4・26●武藤貴明……73
◇労働者が使用者から正当な理由なく就労を拒まれたために就労することができなかった日と労働基準法39条1項及び2項における年次有給休暇権の成立要件としての全労働日に係る出勤率の算定の方法――最一小判平成25・6・6●市原義孝……75
◇性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項の規定に基づき男性への性別の取扱いの変更の審判を受けた者の妻が婚姻中に懐胎した子と嫡出の推定――最三小決平成25・12・10●山地 修……78
[経済法判例研究会]
雑誌懸賞企画の有利誤認表示――秋田書店に対する措置命令――消費者庁平成25・8・20●岩本 諭……82
[商事判例研究]
◇保険代位に基づく損害賠償請求権の消滅時効の起算点――人身傷害補償保険の場合――東京地判平成23・9・20●石田清彦……86
◇携帯電話サービスの契約解約金と消費者契約法の平均的損害――大阪高判平成24・12・7●井上健一……90
◇株式譲渡契約における損害賠償額の予定の有効性――支配株式承継のための株式譲渡契約の事例――東京地判平成23・6・7●山下友信……94
[労働判例研究]
◇試用期間中の労働者に対する本採用拒否の効力――ライトスタッフ事件――東京地判平成24・8・23●高橋奈々……98
◇公的年金支分権の消滅時効の起算点――障害基礎年金支給請求事件――名古屋高判平成24・4・20●嵩 さやか……102
[租税判例研究]
第三者名義でされた源泉徴収に係る所得税の納付の有効性――大阪高判平成23・3・24●田中啓之……106
[渉外判例研究]
無許諾でのブログへの写真の掲載と著作権の準拠法――東京地判平成24・12・21●張 晶……110
[学会予告]
受贈図書・2014年度 春季学会予告……115