法律実務のパートナー
ジュリスト 2014年1月号(No.1462)
2013年12月25日 発売
定価 1,466円(本体 1,333円)
米国司法省による審査や科刑の積極化など,国際カルテル規制をめぐる動きに,近時さらに注目が集まっています。域外適用や,日米欧各当局の執行状況・協力の実際は? また今後増加の可能性がある民事上の損害賠償請求訴訟の状況は? その最前線はどうなっているのか,知りたいけれど見えてこない部分も。本特集で,最前線を知る実務家を中心に,問題状況と方向性を示していただきました。
本号から新連載「企業法務 独禁法事例コレクション」がスタート。日常ビジネスに役立つ事例と解説をご執筆いただきます。また地球温暖化問題についてご議論いただいた「HOT issue」にもご注目ください。
【特集】国際カルテル規制の最前線
◇〔鼎談〕国際カルテル規制の最前線●泉水文雄●多田敏明●長澤哲也……12
◇国際カルテルと独占禁止法の域外適用●川合弘造……45
◇情報交換や逃亡犯罪人引渡し等の当局間連携と,「域外調査」をめぐる課題についての試論●向 宣明……52
◇国際カルテルと損害賠償●宮川裕光……58
[HOT issue]
(No.5)地球温暖化問題の本質と対策●北村喜宣●清水康弘……ⅱ
[会社法判例速報]
招集通知への株主提案議案記載等仮処分――東京地決平成25・5・10●弥永真生……2
[独禁法事例速報]
独禁法70条の15に基づく審判事件記録の閲覧謄写について――東京高判平成25・9・12●沼田知之……4
[知財判例速報]
庭園内における工作物の設置――大阪地決平成25・9・6●小泉直樹……6
[租税判例速報]
共有不動産持分者に対する差押処分と他の共有者の原告適格――最二小判平成25・7・12●首藤重幸……8
[企業法務 独禁法事例コレクション]
◇連載開始にあたって●白石忠志……72
◇(第1回)競争事業者間の情報交換●島田まどか……73
[時論]
労働者派遣制度の課題と展望――民事的効果の観点からみる労働者派遣法制の未来●野川 忍……84
[海外法律実務便り]
ブラジル―ブラジル法制の最新状況●清水 誠……82
[最高裁時の判例]
(民事)◇薬事法施行規則15条の4第1項1号(同規則142条において準用する場合),159条の14第1項及び2項本文,159条の15第1項1号並びに159条の17第1号及び2号の各規定の法適合性――最二小判平成25・1・11●岡田幸人……90
(民事)◇既に弁済期にある自働債権と弁済期の定めのある受働債権とが相殺適状にあるというための要件/時効によって消滅した債権を自働債権とする相殺をするために消滅時効が援用された自働債権がその消滅時効期間経過以前に受働債権と相殺適状にあったことの要否――最一小判平成25・2・28●山地 修……94
(刑事)◇前科に係る犯罪事実及び前科以外の他の犯罪事実を被告人と犯人の同一性の間接事実とすることの許否/前科に係る犯罪事実及び前科以外の他の犯罪事実を被告人と犯人の同一性の間接事実とすることが許されないとされた事例――最一小決平成25・2・20●岩﨑邦生……97
[経済法判例研究会]
熱海市ストーカ炉談合損害賠償請求事件――東京高判平成25・3・15●森平明彦……100
[商事判例研究]
◇取締役による説明義務違反の有無が争われた事例――東京地判平成24・7・19●潘 阿憲……104
◇公開買付勧誘目的の株主名簿閲覧請求――東京地決平成24・12・21●木村真生子……108
◇信用協同組合の理事選任決議における瑕疵とその取消し――大分地判平成23・3・10●三宅 新……112
[労働判例研究]
◇勤務実績不良,適格性欠如を理由とする分限免職処分の適法性――武蔵村山市(職員分限免職処分)事件――東京地判平成24・9・26●永野仁美……116
◇外国人研修生・技能実習生の労働者性と第一次受入機関の不法行為責任――東栄衣料破産管財人ほか事件――福島地白河支判平成24・2・14●香川孝三……120
[租税判例研究]
移転価格税制の適用にあたり推定課税が認められた事例――東京地判平成23・12・1●駒宮史博……124
[渉外判例研究]
消費者契約に関する国際的専属的管轄合意が有効とされた事例――東京地判平成25・4・19●加藤紫帆……128