法律実務のパートナー
ジュリスト 2012年11月号(No.1447)
2012年10月25日 発売
定価 1,466円(本体 1,333円)
ジュリスト1447号は「国際商取引の展開と課税」と題し,海外からの電子的配信サービスへの消費税非課税問題,無形資産の国際取引に対する移転価格課税の問題等,昨今生起している種々の国際課税問題を分析,転換期を迎えた日本の国際租税制度を考察します。
また,ご好評をいただいている「TOP RUNNER」には検事総長・小津博司氏にご登場いただきました。これからの刑事司法に寄せる熱い想いを,どうぞご一読下さい。
【特集】国際商取引の展開と課税
◇目次……11
◇特集にあたって●中里 実……12
◇電子的配信サービスと消費課税――制度設計上の問題点●佐藤英明……14
◇支店なしの外国法人の課税――電子書店への課税事例にちなんで●藤田耕司……21
◇恒久的施設と帰属所得主義に関する動向●渕 圭吾……27
◇国際商取引と租税回避否認●弘中聡浩……33
◇無形資産の国際取引と課税●神山弘行……39
◇国際租税手続――徴収共助,国外財産調書制度,二国間租税情報交換協定について●西方建一●大柳久幸●田中宏幸●中島格志……45
[TOP RUNNER] 〔No.11〕●小津博司……ⅱ
[会社法判例速報] 日本版ESOPと新株発行差止め――東京高決平成24・7・12●弥永真生……2
[独禁法事例速報] 酒類卸売業者による不当廉売行為に対する警告に含まれる問題点 ――公取委平成24・8・1 公表●服部 薫……4
[知財判例速報] スマ-トフォン関連特許事件――東京地判平成24・8・31●小泉直樹……6
[租税判例速報] ◇インターネット販売業者の輸入商品発送業務を行うアパート及び倉庫の恒久的施設該当性――国税不服審判所裁決平成23・11・25●浅妻章如……8
[国会概観]
◇第180回国会の概観●中島厚夫……54
◇第180回国会成立法律一覧表……64
[連載・担保・執行・倒産の現在]〔第11回〕 集合動産譲渡担保をめぐる検討課題●小林明彦……70
[連載・特許法のフロンティア]〔第11回〕 進歩性●三村量一……78
[霞が関インフォ] 貴金属等の押し買い対策と特商法改正●河上正二……52
[海外法律実務便り] 米国のM&Aに関する最新裁判例●清水 誠……68
[最高裁時の判例]
〔民事〕
◇所得税法34条2項にいう「その収入を得るために支出した金額」の支出の主体/会社が保険料を支払った養老保険契約に係る満期保険金を当該会社の代表者らが受け取った場合において,上記満期保険金に係る当該代表者らの一時所得の金額の計算上,上記保険料のうち当該会社における保険料として損金経理がされた部分が所得税法34条2項にいう「その収入を得るために支出した金額」に当たらないとされた事例――最二小判平成24・1・13●小林宏司……88
◇市が連合町内会に対し市有地を無償で神社施設の敷地としての利用に供している行為の違憲性を解消するための手段として,氏子集団による上記神社施設の一部の移設や撤去等と併せて市が上記市有地の一部を上記氏子集団の氏子総代長に適正な賃料で賃貸することが,憲法89条,20条1項後段に違反しないとされた事例――最一小判平成24・2・16●岡田幸人……91
◇自動車保険契約の人身傷害条項に基づき保険金を支払った保険会社による損害金元本に対する遅延損害金の支払請求権の代位取得の有無/自動車保険契約の人身傷害条項の被保険者である被害者に過失がある場合において上記条項に基づき保険金を支払った保険会社による損害賠償請求権の代位取得の範囲――最一小判平成24・2・20●榎本光宏……94
〔刑事〕
◇単独犯の訴因で起訴された被告人に共謀共同正犯者が存在するとしても,訴因どおりに犯罪事実を認定することが許されるか――最三小決平成21・7・21●岩崎邦生……97
◇保釈された者につき,刑訴法96条3項所定の事由が認められる場合,刑事施設に収容され刑の執行が開始された後に保釈保証金を没取することができるか――最一小決平成21・12・9●上岡哲生……100
[経済法判例研究会] 取引妨害に関する仮処分決定――ドライアイス事件――東京地決平成23・3・30●北 博行……103
[商事判例研究] ◇仲裁判断が手続的公序に反するとして取り消された事例――東京地決平成23・6・13●唐津恵一……107
◇有価証券報告書等の虚偽記載に基づく発行会社の責任――東京高判平成23・4・13●黒沼悦郎……111
◇公共工事請負前払金の信託における受託者の破産と相殺――名古屋高金沢支判平成21・7・22●村田典子……115
[労働判例研究] ◇親会社・持株会社の労組法上の「使用者」性の判断基準――高見澤電機製作所外2社事件――東京地判平成23・5・12●水町勇一郎……119
◇住み込みマンション管理員の労働時間,時間外労働,休日労働――大林ファシリティーズ(オークビルサービス)事件――最二小判平成19・10・19●木下潮音……123
[租税判例研究] 遺産分割に係る弁護士報酬の取得費該当性――東京高判平成23・4・14●伊藤義一……127
[渉外判例研究] デラウェア州LPSの我が国租税法上の法人該当性が争われた事例――東京地判平成23・7・19●藤澤尚江……131