法律実務のパートナー
ジュリスト 2011年12月15日号(No.1435)
2011年12月10日 発売
定価 1,466円(本体 1,333円)
■改革関連4法案のなかでも、「国家公務員の労働関係に関する法律案」は、政府と労働組合の団体交渉および団体協約の締結によって国家公務員の勤務条件を決定し得ることとしています。一見すると、民間と同様の仕組 みとなりそうですが、細かな点で公務員関係の特殊性を内包した制度となっているようです。その他、縦割行政や天下りの弊害の除去を目的とした人事制度の変革もあわせ、公務員労働法制の大きな“転換点”となるかもしれないこの改革関連4法案について、座談会や外国制度との比較をなどからその意義や論点を考察します。是非、ご一読ください。
■また、本号には「2011年内容一覧」を掲載しております。1年を振り返りながら、バックナンバーに手を伸ばしていただければ幸いです。本年はジュリストをご愛読いただき本当にありがとうございました。来年からジュリストはリニューアルとなりますが、新ジュリストも引き続きご愛読のほどお願い申し上げます。
【特集】転機を迎える国家公務員労働関係法制 ◇〔座談会〕転機を迎える国家公務員労働関係法制――国家公務員労働関係法案と自律的労使関係制度●荒木尚志(司会)●岩村正彦●山川隆一●山本隆司●渡辺 章……8
◇国家公務員制度改革関連4法案と公務員の人事管理●西村美香……34
◇フランス法の視点から――法令規律の仕組みと組合参加の制度●下井康史……41
◇アメリカ法の視点から――「国家公務員の労働関係に関する法律案」を中心とした公務員団体的労使関係法制のあり方への示唆●川田琢之……49
◇ドイツ公務労使関係法制の現況と日本との比較●根本 到……56
[視点] 医療事故無過失補償制度の創設への課題●手嶋 豊……2
[海外法律情報] ◇イタリア―公共サービス部門におけるストライキ規制●芦田 淳……7
◇英国―内閣執務提要――キャビネット・マニュアルの策定●田中嘉彦……89
[特別座談会] 民事裁判の一層の充実・迅速化に向けて(4・完)――最高裁迅速化検証報告書を受けて●山本和彦(司会)●山本克己●中尾正信●古賀政治●福井章代●本田能久……66
[論文] ◇ICC仲裁規則の2012年改正●小田 博……92
◇韓国の国民参与裁判の実情●井上正仁●川出敏裕●佐藤隆之●池田公博●成瀬 剛……98
◇「労働審判制度利用者調査」の概要●佐藤岩夫……106
◇イギリスの給付つき税額控除制度とユニバーサル・クレジット構想●神吉知郁子……115
[会社法判例速報] 社債の引受けと重要な財産の処分――さいたま地判平成23・9・2●弥永真生……64
[知財判例速報] 雑誌無断掲載によるパブリシティ権侵害――東京地判平成22・10・21●小泉直樹……90
[時の判例] 給与等の支払をする者が判決に基づく強制執行によりその回収を受ける場合における源泉徴収義務の有無――最三小判平成23・3・22●榎本光宏……122
[経済法判例研究会] 再販売価格維持行為の「拘束」と「正当な理由」――ハマナカ手芸手編み糸事件――東京高判平成23・4・22●大槻文俊……125
[商事判例研究] ◇外国為替証拠金取引業者の強制ロスカットに係る責任――東京地判平成20・7・16●神作裕之……128
◇辞任した取締役による取引先の奪取と従業員の引抜き行為――千葉地松戸支決平成20・7・16●北川 徹……132
[刑事判例研究] 監視カメラで撮影された客の画像を遠隔監視する機能を備えた有害図書類販売機が,福島県青少年健全育成条例の規制する「自動販売機」にあたるとされ,それへの有害図書収納を処罰することは合憲であるとされた事例――最二小判平成21・3・9●東 雪見……136
[労働判例研究] 業務上疾病による休業期間中の解雇の有効性と賃金請求の可否・その範囲――東芝(うつ病・解雇)事件――東京高判平成23・2・23●徳住堅治……141
[内容一覧] ジュリスト 2011年内容一覧……146