【特集1】不当利得法の現状と展望 ◇不当利得法の全体像――給付利得法の位置づけを中心に●松岡久和……4 ◇侵害利得請求権論の到達点と課題●川角由和……14 ◇支出利得の位置づけ●平田健治……22 ◇不当利得法の対第三者関係●藤原正則……30 ◇不当利得法と要件事実●吉川愼一……38 【特集2】衆議院議員定数訴訟最高裁大法廷判決 ◇1人別枠方式の非合理性――平成23年3月23日大法廷判決について●長谷部恭男……48 ◇衆議院議員定数訴訟最高裁大法廷判決の解説と全文●岩井伸晃●小林宏司……56 [法律の窓――新立法探訪] 資本市場及び金融業の基盤強化●澤飯 敦●出原正弘……2 [海外法律情報] ◇ドイツ―着床前診断法成立――胚保護法改正へ●戸田典子……47 ◇スウェーデン―玩具の安全に関する新法●木下淑恵……81 [連載・債権法改正の争点]〔第5回〕債権者代位権・詐害行為取消権 ◇詐害行為取消権――債権者,債権回収の視点から●佐藤 崇……86 ◇詐害行為取消権改正の争点●赫 高規……91 ◇民法における債権者平等の原則●北居 功……96 [会社法判例速報] 株主総会決議不存在と追認決議――東京地判平成23・1・26●弥永真生……82 [独禁法事例速報] 燃油サーチャージ等カルテルの課徴金算定における役務該当性・対価性――公取委審判審決平成23・5・10●西村暢史……84 [時の判例] ◇仕入れた重油及び灯油を石油精製工場に持ち込み,同工場を設置する会社に委託してこれらを軽油にし,販売先に譲渡する取引を行っていた業者について,上記業者が当該軽油の所有権を原始取得していなかった疑いがあることのみを理由として,上記業者は地方税法(平成21年法律第9号による改正前のもの)700条の4第1項5号にいう「軽油の製造」を行ったとはいえないから上記業者を同号に基づく軽油引取税の納税義務者であると解する余地はないとした原審の判断に違法があるとされた事例――最三小判平成22・2・16●岡田幸人……102 ◇定額郵便貯金債権が遺産に属することの確認を求める訴えの確認の利益――最二小判平成22・10・8●石丸将利……106 ◇証券取引法施行令(平成18年政令第377号による改正前のもの)7条5項4号,発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令(平成18年内閣府令第86号による改正前のもの)3条の2の4第1項及び第2項所定の「株券等」に,特定買付け等(同施行令7条5項にいうもの)の対象とならない株券等は含まれるか――最二小判平成22・10・22●石丸将利……109 [憲法訴訟研究会] 対審権に関する権利喪失の要件として証言を阻止する「意図」が要求されるか?――Giles v. California, 554 U.S. 353(2008)●津村政孝……112 [租税法研究会] 退職金と企業年金への課税について――JIRA再論(上)●佐藤英明……117 [商事判例研究] ◇販売代理店契約に基づき返品を受け容れる義務を認めた事例――東京地判平成20・5・14●山本裕子……122 ◇週刊誌における名誉棄損と取締役の第三者に対する責任――東京地判平成21・2・4●梅村 悠……126 [労働判例研究] 高年齢者継続雇用と労働条件の不利益変更,同一労働同一賃金原則――X運輸事件――大阪高判平成22・9・14●濱口桂一郎……130