【特集】国家の役割,個人の権利 ◇国家の目的と活動範囲●工藤達朗……8 ◇近代国家とは何か――近代ドイツ公法学の国家論●遠藤泰弘……14 ◇国家なき立憲主義は可能か●駒村圭吾……21 ◇自由と安全のトレードオフ?●愛敬浩二……29 ◇戦争の違法性と軍人の良心の自由●水島朝穂……36 ◇誰が憲法を守るのか●木下智史……43 ◇潜在能力の欠如・剥奪と生存権保障●西原博史……51 ◇社会保障システムの再構想●浅野有紀……58 ◇文化的な生活を実現する途●尾形 健……67 ◇個人情報の保護と個人の保護●三宅 弘……75 ◇文化・産業の振興と個人の権利●横山久芳……85 ◇表現する場を提供する国家●中林暁生……94 [視点] 命名に対する規制を考える●浦野由紀子……2 [海外法律情報] ◇ドイツ―労働者派遣法改正案●戸田典子……7 ◇韓国―各種法定年齢――民法改正で成人年齢が19歳に●白井 京……99 [KEYWORD――社会保障法] 社会保障・税番号制度●関 ふ佐子……100 [論文] 〔特別寄稿〕人権論の論証構造――「人権の正当化」論と「人権制限の正当化」論(2)●高橋和之……108 [会社法判例速報] 取締役の価格交渉義務――東京地判平成23・2・18●弥永真生……102 [独禁法事例速報] 競合品への移行を隣接市場からの競争圧力と評価した事例――公取委平成23・2・15公表●武田邦宣……104 [租税判例速報] 贈与税における「住所」の意義とその認定――最判平成23・2・18●渕 圭吾……106 [時の判例] ◇固有必要的共同訴訟において合一確定の要請に反する判決がされた場合と不利益変更禁止の原則――最三小判平成22・3・16●田中一彦……119 ◇担保不動産競売事件の期間入札において,執行官が,最高の価額で買受けの申出をした入札人の入札を誤って無効と判断し,他の者を最高価買受申出人と定めて開札期日を終了した場合に,執行裁判所等が執るべき措置/担保不動産競売事件の期間入札において,自らが最高の価額で買受けの申出をしたにもかかわらず,執行官の誤りにより当該入札が無効と判断されて他の者が最高価買受申出人と定められたため,買受人となることができなかったことを主張する入札人が,この者の受けた売却許可決定に対し執行抗告をすることの許否/担保不動産競売事件の期間入札において,入札書を封入した封筒に記載された事件番号が,これと共に提出された入札保証金振込証明書に記載されたそれと一致しなくても,当該入札が無効であるということはできないとされた事例――最一小決平成22・8・25●武藤貴明……122 ◇インターネットの個人利用者による名誉毀損と摘示事実を真実と誤信したことについての相当の理由/インターネットの個人利用者による名誉毀損行為につき,摘示事実を真実と誤信したことについて相当の理由がないとされた事例――最一小決平成22・3・15●家令和典……125 ◇街頭募金詐欺について包括一罪と解することができるとされた事例/包括一罪を構成する街頭募金詐欺について,その罪となるべき事実の特定に欠けるところはないとされた事例――最二小決平成22・3・17●家令和典……128 [経済法判例研究会] 欺罔による排除かマージンスクイーズか――NTT東日本事件最高裁判決――最二小判平成22・12・17●越知保見……131 [商事判例研究] ◇特別背任罪における取締役としての任務違背――最三小決平成21・11・9●岩原紳作……136 ◇取締役の法令遵守義務と第三者に対する責任――過払金返還請求権者に対する貸金業者代表取締役の責任――広島地判平成20・9・26――広島高判平成22・2・19●尾崎悠一……140 [労働判例研究] 派遣業務の消滅による派遣労働者の労働契約の終了――ジョブアクセスほか事件――東京地判平成22・5・28●水町勇一郎……145 [租税判例研究] 国税徴収法39条の第二次納税義務と遺産分割協議――最一小判平成21・12・10●神山弘行……149 [渉外判例研究] 著作物のオークションカタログ等への掲載と著作権侵害の準拠法――東京地判平成21・11・26●種村佑介……153 [学会予告] 2011年度 春季学会予告……157