【特集】日本法の基層――分野横断的考察と分析 ◇はじめに●河野俊行……6 ◇「日本法の透明化」と行政学研究からの射程●大杉 覚……12 ◇透明化の意義と法形成過程●森田 果……18 ◇日本法令・判例の翻訳と日本法の透明化●松浦好治……24 ◇法の透明化プロジェクトへの比較法・法制史からのお返し●葛西康徳……29 ◇透明化と事前統制/事後評価●大屋雄裕……37 [視点] 認可保育所の最低基準●秋田喜代美……2 [論文] 職務発明の承継対価と使用者の利益――2009年に下された2つの知財高裁判決によせて●島並 良……46 [国会概観] 第173回国会の概観●中島厚夫……52 [海外法律情報] ◇中国―権利侵害責任法の制定●岡村志嘉子……43 ◇フランス―首都圏大規模整備――グラン・パリ法案●林 瑞枝……95 [書評] 大村敦志著『学術としての民法Ⅰ・Ⅱ 20世紀フランス民法学から/新しい日本の民法学へ』●吉田克己……60 [連載・自治体政策法務]⑦評価・争訟法務の課題(2) ◇自治体における「争訟法務」の位置付けと実践●出石 稔……62 ◇行政事件訴訟法と訴訟法務●鈴木 潔……64 ◇東京都における行政不服審査と実務から見た制度見直しの論点●和久井孝太郎●中村倫治……72 ◇自治体の行政不服審査法への対応●藤島光雄……80 ◇政策法務としての争訟法務●出石 稔……87 [会社法判例速報] 監事の任務懈怠――最判平成21・11・27●弥永真生……44 [時の判例] ◇軽犯罪法1条2号にいう「正当な理由」の意義及びその存否の判断方法/軽犯罪法1条2号所定の器具に当たる催涙スプレー1本を専ら防御用として隠して携帯したことが同号にいう「正当な理由」によるものであったとされた事例――最一小判平成21・3・26●松田俊哉……96 ◇他人所有の建物を同人のために預かり保管していた者が,金銭的利益を得ようとして,同建物の電磁的記録である登記記録に不実の抵当権設定仮登記を了したことにつき,電磁的公正証書原本不実記録罪及び同供用罪とともに,横領罪が成立するとされた事例――最二小決平成21・3・26●松田俊哉……99 [経済法判例研究会] パソコンOSのOEM販売契約に付された非係争条項が不当な拘束条件付取引とされた事例――公取委審判審決平成20・9・16●東條吉純……101 [商事判例研究] ◇会社分割における会社の協議義務と労働関係の承継――横浜地判平成19・5・29●尾崎悠一……105 ◇HDDレコーダー親子機でのTV番組視聴サービスの責任主体――東京地判平成20・5・28●青木大也……109 [刑事判例研究] 懲役刑と罰金刑とを刑法48条1項により併科している場合における刑訴法402条「原判決の刑より重い刑」に当たるか否かの判断方法――最二小決平成18・2・27●江口和伸……113 [労働判例研究] 配転命令による不利益取扱い及び支配介入の不当労働行為の成否――大阪府労委(塚本学院・配転等)事件――大阪地判平成20・6・25●野崎薫子……118 [租税判例研究] 匿名組合契約に係る利益分配金の所得区分と信義則の適用の可否――東京高判平成19・10・30●田島秀則……122