【特集】現代不法行為法における損害概念の検討 ◇損害論のあり方に関する覚書――近時の最高裁判決を手掛かりに……水野 謙 ◇不作為医療過誤による患者の死亡と損害・因果関係論――2つの最高裁判決を機縁として……大塚 直 ◇医療における同意の前提としての説明義務に違反したために認められた慰謝料額の算定に関する考察……手嶋 豊 ◇独占禁止法違反の行為にもとづく損害賠償……山田 誠一 ◇ドイツ法における人格権侵害を理由とする損害賠償請求権の役割――BGHのカロリーヌ・モナコ王女事件判決をめぐる状況……窪田 充見 〔論説〕 ◇個人通報制度に関する女子差別撤廃条約選択議定書の発効について……多谷 千香子 ◇IT革命推進のための電気通信審議会第一次答申について(下)……舟田 正之 〔研究会〕 民事再生法――立法・解釈・運用〔第7回〕……伊藤 眞/高橋 宏志/田原 睦夫/林 道晴/松下 淳一/深山 卓也/鎌田 薫/福永 有利 〔時の判例〕 ◇契約に基づく請求権について訴訟上の和解をすることの委任を受けた弁護士が同契約の債務不履行に基づく損害賠償請求権について和解をすることの具体的委任を受けていなくても右訴訟上の和解において右損害賠償請求権を含めて和解をする権限を有するとされた事例――最2小判平成12・3・24……長沢 幸男 ◇姻関係が破綻して父母が別居状態にある場合に子と同居していない親と子の面接交渉について家庭裁判所が相当な処分を命ずることの可否――最1小決平成12・5・1……杉原 則彦 ◇民法一94条に基づき盗品等の引渡しを拒むことができる占有者と右盗品等の使用収益権/盗品の占有者がその返還後にした民法194条に基づく代価弁償請求が肯定される場合――最3小判平成12・6・27……小野 憲一 〔商事判例研究〕 ◇従業員持株会退会による払戻の固定価額を定めた規定の効力――東京地判平成10・8・31……清水 忠之 ◇債権差押命令の申立て後発令前に債務者について会社更生手続が開始した場合の申立ての帰趨――東京高決平成10・7・10……杉山 悦子 〔労働判例研究〕 医療法の勧告に反して開設された病院に対する保険医療機関指定拒否――鹿児島地判平成11・6・14(山川病院事件)……中野 妙子 〔租税判例研究〕 相続税法64条1項を適用した事例――大阪地判平成12・5・12……増井 良啓 〔憲法訴訟研究会〕 捜索・押収――自動車捜索の例外――Wyoming v. Houghton, 526 U.S. 295(1999).……藤井 樹也 〔海外法律情報〕 ◇イタリア――在外投票の行方……芦田 淳 ◇韓国――警備業法改正――民間警備員の銃器携帯を許可……白井 京 〔経済法判例研究会〕 町田市下水道談合住民訴訟事件東京高裁判決――東京高判平成11・12・20……大内 義三 〔司法記者の眼〕 市民参加根づく欧州の裁判制度…… 〔刑事判例研究〕 新薬に関する副作用症例の発生が証券取引法(平成5年法律第44号による改正前のもの)166条2項2号イに該当し得る面を有していてもなお同項4号に該当する余地が否定されないとされた事例――最3小判平成11・2・16……小林 憲太郎 〔ジュリスト書評〕 松井茂記著『情報公開法入門』……野村 武司