学習が進む,理解が深まる。法学がもっと面白くなる。
法学教室 2024年9月号(No.528)
2024年08月28日 発売
定価 1,650円(本体 1,500円)
電子書籍版はこちら(2012年4月号~)
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命の危険を感じるほどの猛烈な暑さと突発的に発生する豪雷雨,パリからの甲子園で連日繰り広げられる熱闘の数々。熱く,暑かった夏も峠を越え,夜風や夕方の空の色に,ほんの少しだけ秋を感じるようになりました。みなさまの夏は,どんな熱を持っていたでしょうか。
今月号から基本七法の特集に戻ります。再開一番手は会社法。今年度の特集共通テーマは「基本原理・重要概念の再検討」です。会社法における「原理・原則」とは何か――ぜひ,4頁の特集扉からお読みください。特集全体の見取り図として,きっと導きの星となるはずです。
また,今月号には3本の「時の問題」を収録。いずれも「いま」押さえたいテーマです。日々の学習に+αのアクセントを加えていただけたらと思っています。
2024年度も折り返しを迎えます。来月号からはいよいよ民事訴訟法分野の講座連載もスタート! いっそう充実の後半戦も,どうぞよろしくお願いいたします。
※目次のの記事にはウェブサポートがあります。
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◆特集 会社法の基本原理・重要概念の再検討
Ⅰ 株主利益最大化原則(株主第一主義)とは何か…梅村 悠……6
Ⅱ 一株一議決権原則とは何か…酒井太郎……11
Ⅲ 資本充実の原則とは何か…尾崎安央……17
Ⅳ 定款自治,契約自由の原則と会社法の強行法規性――会社の意思決定をめぐる当事者自治…舩津浩司……23
Ⅴ 企業買収行動指針における3原則…加藤貴仁……29
【巻頭言】
土足…松下淳一……1
【法学のアントレ】〔第90回〕
「働く」ということ…島村暁代……2
【時の問題】
裁判官弾劾制度の意義と司法権の独立――裁判官弾劾裁判所令和6年4月3日判決を契機として…柳瀬 昇……37
「2024年問題」のこれからと法が果たす役割…高橋奈々……44
ICCの役割…竹村仁美……50
◆講座
憲法の基本原理から見る統治〔第6回〕
国民主権・民主制(2)…高田 篤……56
事例で学ぶ行政法ゼミナール〔第18回〕
取消訴訟の審理と判決――和歌山ベンジジン労災保険不支給事件…岡田正則……63
点と点をつなぐ不法行為判例〔第12回〕
判例から見た人格権侵害の差止め要件論…長野史寛……69
会社法の時計〔第13回〕
自己株式取得規制…松井秀征……77
近時の判例で学ぶ刑法〔第18回〕
名誉毀損罪における真実性の誤信――最決平成22・3・15刑集64巻2号1頁…穴沢大輔……83
刑事訴訟法のフレームワークを考える〔第16回〕
「疑わしきは被告人の利益に」の原則…宇藤 崇……89
【演習】
憲法…遠藤美奈……96
行政法…朝田とも子……98
民法…荻野奈緒……100
商法…杉田貴洋……102
民事訴訟法…川嶋隆憲……104
刑法…安達光治……106
刑事訴訟法…濵田 毅……108
レポート(刑事政策)…小西暁和……110
【判例セレクトMonthly】
〔憲法〕受刑者の選挙権・国民審査投票権制限の合憲性(東京高判令和6・3・13)…只野雅人……113
〔行政法〕青色申告承認取消処分と憲法31条の法意(最判令和6・5・7)…原田大樹……114
〔民法〕公社住宅と借地借家法32条1項(最判令和6・6・24)…鳥山泰志……115
〔商法〕株券発行会社における株券発行前の株式譲渡の効力(最判令和6・4・19)…石川真衣……116
〔商法〕製品が大臣評価基準に適合しないことの報告・公表に係る取締役の責任(大阪地判令和6・1・26)…山本将成……117
〔民訴法〕被告に対して損害賠償請求権を有すると主張する一般債権者の被告側への補助参加が許可された事例(神戸地決令和4・7・28)…伊東俊明……118
〔刑法〕児童ポルノ法7条4項にも5項にも該当する行為に5項を適用することの可否(最判令和6・5・21)…東條明徳……119
〔刑訴法〕訴因の設定と審判の範囲(最判令和6・5・21)…亀井源太郎……120
Book Information
渕 圭吾『租税法講義』……121