学習が進む,理解が深まる。法学がもっと面白くなる。
法学教室 2018年3月号(No.450)
2018年02月28日 発売
定価 1,569円(本体 1,426円)
法学教室3月号の特集は,「最近の重要判例から学ぶ倒産法」です。4つの近時の判例を素材として,倒産法の重要論点を解説しました。判例解説だけでなく,関連する裁判例や議論を紹介して,倒産法を考える道筋を示しています。どれも歯ごたえのある充実した論稿です,学習のステップアップにお役立てください。
3月号では,2つの連載が最終回を迎えます。連載いただいた先生方に御礼申し上げます。また,読んでくださった読者の皆様もありがとうございました。
そのほか,「判例クローズアップ」では憲法と刑法に関する最新の判例2件の解説を掲載しています。
充実の記事・好評連載が盛りだくさんの法学教室3月号,どうぞご一読ください。
◆特集 最近の重要判例から学ぶ倒産法
Ⅰ 倒産手続における所有権留保の処遇――最判平成22・6・4民集64巻4号1107頁の検討を中心として…山本 研……10
Ⅱ 別除権協定――最判平成26・6・5民集68巻5号403頁の検討を中心に…杉本和士……18
Ⅲ 「前に生じた原因」による相殺禁止の解除――最判平成26・6・5民集68巻5号462頁の検討を中心に…北島(村田)典子……26
Ⅳ 不法原因給付と破産管財人――最判平成26・10・28民集68巻8号1325頁…工藤敏隆……34
【巻頭言】
没落への戦略…森田 修……1
【法学のアントレ】〔第12回〕
法律の海を渡る…永野仁美……2
【法務の世界と世界の法務】〔第6回〕現場編のイントロダクション
国際ビジネス法務の難しさと醍醐味…小幡 忍……4
【判例クローズアップ】
平成28年参議院議員選挙と投票価値の平等(最高裁平成29年9月27日大法廷判決)…齊藤 愛……44
強制わいせつ罪における「性的意図」の要否(最高裁平成29年11月29日大法廷判決)…曲田 統……51
◆講座
行政法クロニクル〔第12回〕
行政上の義務履行確保…原田大樹……58
「債権法改正」の文脈――新旧両規定の架橋のために〔第24回〕
第十講 損害賠償の範囲:「予見すべき損害」論の展開を中心に(その1)…森田 修……70
会社法判例――より深く学ぶ,考える〔第6回〕
第三者の対抗オファーと「公正な価格」――テクモ事件決定を踏まえて…伊達隆彦……80
民事保全・執行を勉強しよう――実務との架橋を目指して〔第6回・最終回〕
民事保全・執行における不服申立て――賃金仮払いの仮処分を題材に…阿多博文……87
刑法各論の悩みどころ〔第21回・最終回〕
放火罪をめぐる問題について…橋爪 隆……94
刑事訴訟法の基本問題〔第9回〕
被疑者の身体拘束――逮捕・勾留に伴う諸問題(1)…大澤 裕……107
【演習】
憲法…巻 美矢紀……122
行政法…大脇成昭……124
民法…占部洋之……126
商法…笠原武朗……128
民事訴訟法…加藤新太郎……130
刑法…十河太朗……132
刑事訴訟法…三好幹夫……134
【判例セレクトMonthly】
〔憲法〕放送法64条1項の合憲性(最大判平成29・12・6)…笹田栄司……137
〔憲法〕嫡出否認の訴えの提訴権を父(夫)にのみ認める民法774条~776条の合憲性(神戸地判平成29・11・29)…上田健介……138
〔行政法〕選挙無効訴訟における主張制限(最判平成29・10・31)…野口貴公美……139
〔商法〕株主総会に取締役解任議案を提出することを取締役会で決議する場合における対象取締役の特別利害関係(東京地決平成29・9・26)…北村雅史……140
〔民訴法〕無償行為否認における債務超過要件の要否(最判平成29・11・16)…杉本和士……141
〔刑法〕精神の障害が量刑に及ぼす影響(大阪高判平成29・3・9)…安田拓人……142
〔刑訴法〕裁判員裁判における量刑判断のプロセスの意義(東京高判平成28・6・30)…宇藤 崇……143
【REPORT】
公法系訴訟サマースクール2016② 憲法訴訟における主張構成の方法…戸波江二/宍戸常寿/荒木 実/湯川二朗……146
〔早慶合同ゼミナール〕民法改正と債権譲渡法制の変革――「異議をとどめない承諾」の廃止と抗弁放棄の意思表示…池田眞朗/鎌田 薫/白石 大/田髙寛貴……154
第16回インターカレッジ・ネゴシエーション・コンペティション…森下哲朗……161
イチオシ!!
文章を書くためのヒントの宝庫――丸谷才一『文章読本』…稲葉和香子……167
Book Information
住友商事株式会社法務部=三井物産株式会社法務部=三菱商事株式会社法務部 編『新・国際売買契約ハンドブック』……42
水町勇一郎『「同一労働同一賃金」のすべて』……43
大内伸哉=川口大司 編著『解雇規制を問い直す――金銭解決の制度設計』……121