序 章 現代大阪経済史から学ぶもの 1.大阪経済と日本経済の相似性 2.本書の構成 第1 章 戦時期の大阪経済 1.戦時期の部門別生産動向 2.大阪陸軍造兵廠の存在 3.主要軍需会社・工場の動向 4.戦時下の「関西五綿」 第2 章 大阪の産業復興政策──1940 年代後半期 1.中小商工業調査からみた大阪府機械金属業界の実情 2.大阪府産業再建審議会の活動 3.大阪府産業再建推進本部の活動と大阪市の工場診断制度 4.大阪府工業奨励館堺分館の活動 5.大阪府経済復興五ケ年計画の立案 第2 章付論 機械器具工場の民軍転換・軍民転換に関する資料──兵庫県の事例 第3 章 大阪府総合科学技術委員会の活動──1940 年代後半・50 年代 1.大阪府総合科学技術委員会の設置 2.大阪府総合科学技術委員会の活動 3.専門部会の活動 第4 章 特需生産から防衛生産へ──大阪府の場合 1.特需生産と大阪府の位置 2.大阪府における特需生産の推移 3.特需生産の縮小と防衛生産の始まり 4.高度成長の開始と防衛生産の帰趨 第5 章 船場八社の再編と関西五綿の総合商社化──1950 年代 1.繊維商社の経済的打撃と救済策 2.船場八社と関西五綿を分けたもの 3.関西五綿発展の一要因 4.関西五綿における格差拡大要因 第6 章 堺泉北臨海工業地帯造成の歴史的意義 1.臨海工業地帯造成構想の登場 2.大阪府議会での議論 3.堺泉北臨海工業地帯の形成 4.堺泉北臨海工業地帯の全国的位置 5.堺泉北臨海工業地帯と公害 6.堺泉北臨海工業地帯の評価 第7 章 高度成長期における産業集積地の発展──布施市・高井田地区を中心に 1.高度成長前夜 2.高度成長期における布施市の工業発展 3.布施発条工業所からの独立創業 4.高井田地区における機械金属工場の動向 5.貸工場の意義 6.高井田地区における大中規模工場の動向 第8 章 革新府政の環境・産業政策 1.黒田府政の登場と第1 期目の諸施策 2.第2 期目の諸施策とその評価 3.大阪府財政の推移 4.「工場三法」と革新府政 5.革新府政の終焉 第9 章 保守府政下の大阪経済──1980 年代を中心に 1.産業振興政策の提示 2.大型プロジェクトの推進 3.産業構造の変化 4.製造業の動向 5.卸売・小売業の動向 6.サービス産業の動向 第10 章 大阪経済の縮小 1.1990 年代の大阪経済 2.電機産業の動向 3.本社機能の東京移転 4.金融業の動向 5.サービス業の動向 6.産業集積の縮小 7.縮小のなかでの強靭性と革新 終 章 日本経済の将来としての大阪経済 1.各章の検討結果 2.大阪経済の困難さが映し出す日本経済の将来 |
※『経営史学』56巻3号(2021年12月)に書評が掲載されました。評者は,木山実・関西学院大学教授。 |