中国的裁判の構図 | 有斐閣
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中国的裁判の構図

中国的裁判の構図 -- 公論と履歴管理の狭間で進む司法改革

神戸法学双書 > 神戸法学双書 32

季 衛東 (神戸大学教授)/著


2004年12月発売
A5判上製カバー付 , 296ページ
定価 6,380円(本体 5,800円)
ISBN 4-641-19968-X


裁判制度・裁判法一般

在庫なし

現段階の中国における法と社会の動態を背景にしながら,中国的裁判および司法改革の問題状況,構造的特徴,具体的実践および制度設計を分析し,その背後に働く要素や原理を抽出して関連づけた上で,その理論的な説明および展望を提示しようとする試みである。
目次
序 章 社会における司法権の位相
第1章 公論政治と裁判の基層
 伝統的裁判に対する公論の影響
 「馬錫五裁判方式」の功罪
 人民公論に基づく法と裁判
 基層司法制度の現状
第2章 関係的法適用の不確実性
 経済契約の特徴と「調停裁判」による第三者履行
 関係的紛争解決の技法と制度設計
 判決の執行と事後的無効主張
第3章 超職権主義的審理体制
 司法行政の構造と実践
 裁判権のタテ型分解
 裁判監督手続の意義
第4章 司法改革のドミノ現象
 突破口:重荷の職権探知責任
 法と裁判における手続革命
 違憲審査制の導入をめぐる攻防
第5章 裁判の効率性および履歴管理
 事件履歴管理の制度設計
 履歴管理における情報技術の役割
 「判決工場」の目標値と質量評価基準
第6章 裁判官像と法曹エリート論
 裁判官の資格,任免および職階制
 法科教育の変遷と地位政治
 裁判長選任制の試み
 職業化とエリート主義の新生面
第7章 最高法院と権力構造の変動
 裁判をめぐる監督メカニズム
 司法解釈を通しての法創造
 完全な司法審査制に向けて
終 章 新しい民主法治国をめざして
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