はじめに 芦部憲法学の原点 第1章 総 説 憲法講義の課題と憲法学 憲法解釈の方法 権力分立制 国法学講義と国家形態論 第2章 国 会 選挙制度と民主政のかたち 「国民代表」概念の法的講成とその批判 「政治的代表」の構成要素とその憲法的意義 国権の最高機関――学説分岐の前提について 唯一の立法機関――法律の「一般性」とその「変容」の帰結 両院制と「衆議院の優越」 参議院議員の選出方法――哲学を欠いた彌縫策 懲罰事犯と会期制 国政調査権の「性質」――浦和事件と助手論文の着想 国政調査権の限界――ロッキード事件と議院の「報道機能」 第3章 内 閣 「行政権」の概念 人事院の合憲性 委任命令の根拠と限界 内閣と国会の関係 衆議院の解散――解散権の所在とその行使制約の有無 第4章 裁判所 「司法権」の概念 司法権の独立 最高裁判所裁判官の国民審査制 違憲審査権 付随的違憲審査と憲法判断回避の技術 統治行為論――違憲審査権の限界 違憲判決の効力 第5章 財政・地方自治・条約・憲法改正 国会の財政統制と予算修正権 地方自治 条 約 憲法改正国民投票制 第6章 天皇制と憲法9条 象徴天皇制 内閣の「助言と承認」の意義 憲法9条をめぐる解釈対立の源流 あとがき |