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伝統的万葉研究に現代万葉学を活かす万葉集全注シリーズ
曽倉 岑 (青山学院大学名誉教授)/著
2005年11月発売
A5判上製箱入 ,
380ページ
定価 7,370円(本体 6,700円)
ISBN 4-641-07143-8
在庫なし
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巻十三は万葉集中唯一の長歌巻であり,巻十一・十二などと共に作者未詳歌巻である。歌の古さや歌謡性が指摘されるとともに,用語・素材などに新しさも認められる。所収歌の中心は奈良朝官人の間で歌われたもので,和歌とは異なる楽しく面白い歌謡の世界が開かれている。
■千余年の歴史をもつ万葉研究の本流である訓詁注釈の伝統の上に,現代万葉学の特色──歴史,風土,民俗,宗教など隣接諸学との多様な交流──を活かした新しい内容の滋味溢れる注釈。
本文は「原文よみ下し」と「口語訳」とを大きな活字で上下2段に対照して載せ,難読の漢字にはルビをふり,歌のもつ声調をいきいきと味わえるように配慮した。
■解説は〔注〕と〔考〕の2部に分け,伝統的万葉研究の成果の上に精緻な語釈をほどこす〔注〕に対し,〔考〕の部では作歌の動機やその社会的背景を描くとともに,歴史に生きる作者の姿を再現するようにつとめた。
研究者,学生にとって絶好の手引きであるばかりでなく,一般愛好者の心の糧ともなるであろう。