《主な目次》 第1章 問題の所在 因果関係と賠償範囲の「区別」論/「区別」論に対する近時の批判説/「区別」論の三つの側面・本書の目的・分析の視角 第2章 ネグリジェンス法における「区別」論の成立過程 検討課題と叙述の順序/ネグリジェンス法前史/帰責の有無を正当化する“but for”という言明/帰責を論じる“but for”テストの顕在化/リーガル・リアリストによる「区別」論の意義/「完全賠償主義」とpalsgraf判決の関係 第3章 ネグリジェンス法における「区別」論の揺らぎ 検討課題と叙述の順序/「事実と政策との二元論」に対する批判1・2/「因果関係概念の普遍性」に対する批判/個人主義的責任原理からの離脱と復帰 第4章 わが国の不法行為帰責論・再考 前章までの要約/わが国の判例理論の検討/わが国の学説の検討/結語 |