法律実務のパートナー
ジュリスト 2020年1月号(No.1540)
2019年12月25日 発売
定価 1,569円(本体 1,426円)
昨今,コンビニエンスストアの各店舗と本部の関係など,フランチャイズ契約をめぐる諸問題が注目されています。今号の特集では,フランチャイズ契約における様々な法的問題について,基本的な論点や従前の経緯を振り返りつつ,新たな事例・裁判例や社会情勢の変化を取り上げ,法と経済学を含めた多面的な解説と検討を試みます。
また,今号から1年間の連載「弁護士のための租税法務」がスタート。民事上の法律問題の解決に不可欠な,租税法務のポイントについて具体例を使って考えます。
【特集】フランチャイズと法――コンビニ問題が投げかけるもの
◇本特集に寄せて●森田 修……14
◇契約による市場組織化――フランチャイズの経済分析と法●松中 学……17
◇コンビニフランチャイズ契約の解消――本部による契約の更新拒絶問題●木村義和……24
◇フランチャイズ契約と消費者契約法――消費者契約法の事業者間契約への適用●大澤 彩……30
◇フランチャイズ取引と独占禁止法・経済法●池田 毅……36
◇フランチャイズ経営と労働法――交渉力格差問題にどう取り組むべきか●大内伸哉……43
[会社法判例速報]
社債と利息制限法――東京地判令和元・6・13●弥永真生……2
[労働判例速報]
法定外年休をも対象とする計画年休制度の有効性――シェーンコーポレーション事件――東京高判令和元・10・9●森戸英幸……4
[独禁法事例速報]
段ボール用でん粉の製造販売業者による価格カルテル事件――公取委審判審決令和元・9・30●秋葉健志……6
[知財判例速報]
進歩性判断における「予測できない顕著な効果」の判断方法――最三小判令和元・8・27●清水 節……8
[租税判例速報]
複数議決権株式を発行する外国法人の外国子会社該当性が争われた事例――国税不服審判所裁決平成30・12・14●佐藤英典……10
[新連載/弁護士のための租税法務]〔第1回〕
連載にあたって――租税法務へのお誘い●吉村政穂●錦織康高……50
[連載/相続と法実務]〔第10回〕
自筆証書遺言に関する見直し●堂薗幹一郎●竹下 慶……56
[連載/知的財産法とビジネスの種]〔第27回〕
欧州連合一般裁判所の商標関係判例――アディダス判決●佐藤俊司……76
[新法の要点]
暗号資産に関する新たな法規制●加藤貴仁……62
[時論]
改正民法(債権法)の経過措置に関する諸問題(上)●中井康之……69
[連載/BOOK TERRACE]
三省堂書店神保町本店……75
[最高裁時の判例]
民事
勤労収入についての適正な届出をせずに不正に保護を受けた者に対する生活保護法(平成25年法律第104号による改正前のもの)78条に基づく費用徴収額決定に係る徴収額の算定に当たり基礎控除の額に相当する額を控除しないことの適否――最三小判平成30・12・18●三宅知三郎……79
[海外法律情報]
◇フランス―エネルギーと気候に関する法律●徳永貴志……68
◇アメリカ―取締役会の女性割合●中川かおり……78
[経済法判例研究会]
(株)USEN-NEXT HOLDINGSによるキャンシステム(株)の株式取得――公取委令和元・6・19発表●渕川和彦……83
[商事判例研究]
◇公募による新株発行と不公正発行――出光興産事件東京地裁決定――東京地決平成29・7・18●大杉謙一……87
◇名簿データを漏洩した通信教育を目的とする会社の過失――千葉地判平成30・6・20●田中 綾……91
◇遺留分制度を潜脱する信託の効力と信託に対する遺留分減殺――東京地判平成30・9・12●張 斯琪……95
[労働判例研究]
◇労使の債権放棄合意と弁済期延期等の労働協約の効力――平尾事件――最一小判平成31・4・25●岩出 誠……99
◇育児時短勤務申出時の無期契約から有期パート契約への変更――フーズシステムほか事件――東京地判平成30・7・5●日原雪恵……103
[租税判例研究]
源泉所得税にかかる還付請求権の消滅時効の起算日――名古屋地判平成29・9・21●佐藤英明……107
[渉外判例研究]
円建て債券を発行した外国国家の裁判権免除と支払延期措置の効力――東京地判平成30・3・26●加藤紫帆……111