法律実務のパートナー
ジュリスト 2017年4月号(No.1504)
2017年03月25日 発売
定価 1,466円(本体 1,333円)
ビジネスにおいて,競争優位を確保するために必要なブランド。そのブランドイメージを守るために,商標制度の活用は重要な鍵となります。今回の特集では,初めて登録が認められたことがニュースになった色彩のみの商標など,実務上の新たな論点を取り上げ,ブランド戦略上の商標の利活用について,法的に検証します。
Hot issueでは,仮想通貨をめぐる法的課題をテーマに取り上げました。また,不動産実務上の新しい法的論点を取り上げる「不動産法の最前線」という連載が始まります。さらに,書店員の法律書担当者が,注目の書籍を紹介するコーナー「Book plaza」も始動します。あわせてご注目下さい。
【特集】ブランド戦略と商標の活用
◇特集にあたって●小泉直樹……14
◇新しい商標●宮川美津子……16
◇商標審査基準の全部改訂●林 いづみ……23
◇商標的使用(商標としての使用)●宮脇正晴……29
◇アンブッシュマーケティングの現状と実務上の対策●黒田健二……35
◇地域ブランド戦略と地域団体商標の活用●前田 健……42
◇企業のブランド戦略と税関の水際取締制度の活用●飯田 圭……48
◇中国における模倣品対策の実務●分部悠介●本橋たえ子……54
[HOT issue]
〔No.16〕仮想通貨を巡る法的課題●森下哲朗●増島雅和……2
[会社法判例速報]
譲渡制限株式の売買価格決定と非流動性ディスカウントの可否――東京高決平成29・1・26●弥永真生……2
[労働判例速報]
妊娠判明後の退職合意の成否・休職合意の有効性――TRUST事件――東京地立川支判平成29・1・31●竹内(奥野) 寿……4
[独禁法事例速報]
審判制度廃止後の排除措置命令の執行停止申立ての初めての事例――東京地決平成28・12・14●島崎伸夫……6
[知財判例速報]
展示会への出展と商品形態模倣/応用美術――知財高判平成28・11・30●田中浩之……8
[租税判例速報]
組織再編成と法人税法132条の2――国税不服審判所裁決平成28・7・7●神山弘行……10
[連載/不動産法の最前線]〔第1回〕
◇連載にあたって●道垣内弘人……77
◇既存住宅におけるインスペクションの導入●宇仁美咲……78
[新連載/Book plaza]
権利保護保険(弁護士保険)の効用?!●長田和美……96
[霞が関インフォ]
消費者委員会―身元保証等高齢者サポート事業に関する消費者問題についての建議●河上正二……84
[国会概観]
第192回国会の概観●川﨑政司……86
[最高裁時の判例]
民事
◇配当表記載の根抵当権者の配当額に相当する金銭が供託され,その後,当該根抵当権者に対し上記配当表記載のとおりに配当がされる場合における,当該供託金の充当方法――最三小判平成27・10・27●冨上智子……97
◇弁護士法23条の2第2項に基づく照会に対する報告を拒絶する行為と同照会をした弁護士会に対する不法行為の成否――最三小判平成28・10・18●齋藤 毅……100
刑事
◇金融商品取引法(平成20年法律第65号による改正前のもの)166条1項1号にいう「役員,代理人,使用人その他の従業者」の意義/金融商品取引法(平成20年法律第65号による改正前のもの)166条1項1号にいう「その他の従業者」に当たるとされた事例――最二小決平成27・4・8●辻川靖夫……103
[経済法判例研究会]
タクシー運賃カルテルの正当化が否定された事例――新潟タクシー運賃カルテル審決取消請求事件――東京高判平成28・9・2●舟田正之……107
[商事判例研究]
◇人身傷害保険契約における保険金額の算定方法――東京地判平成26・1・28●遠山 聡……111
◇虚偽報道と公開買付け不成立に関連する株価急騰との因果関係――東京地判平成26・8・6●今泉宣親……115
◇米国ネヴァダ州裁判所の専属的管轄合意が無効とされた事例――東京高判平成26・11・17●紀 鈞涵……119
[労働判例研究]
◇運転手の各種手当と労働契約法20条違反――ハマキョウレックス(差戻審)事件――大阪高判平成28・7・26●小川英郎……123
◇多重請負関係における「労働者」性の判断方法――わいわいサービス事件――大阪地判平成28・5・27●橋本陽子……127
[租税判例研究]
法人税法64条の2の「リース取引」に該当しないとされた事例――松山地判平成27・6・9●増井良啓……131
[渉外判例研究]
不法行為に基づく損害賠償債務等の不存在確認の訴えと国際裁判管轄――横浜地判平成26・8・6●竹下啓介……135
[学会予告]
受贈図書・2017年度 春季学会予告……139