【特集】欠陥車その法的検討と安全性の追求 ◇欠陥車と民事責任(上)……椿 寿夫 ◇自動車の製造者責任(上)――アメリカの判例を中心に……森島 昭夫 ◇欠陥車事故訴訟の問題点……舟本 信光 ◇製造者の刑事責任……板倉 宏 ◇製造物責任保険……西島 梅治 ◇米国における自動車の生産物賠償責任保険の現状……竹内 啓介 ◇くるまはすべて欠陥車――“交通戦争”終結の方策を探る……湯川 利和 ◇運輸省における自動車安全行政……堀山 健 ◇「欠陥車両」に対する警察の措置……竹岡 勝美 ◇通産省における自動車安全行政――その実態と対策……田中 芳秋 〔論説〕 ◇名誉毀損罪における事実の真実性に関する錯誤――最高裁昭和44年6月25日大法廷判決(昭和41年(あ)第2472号)……福田 平 ◇別件逮捕と自白の許容性――いわゆる蛸島事件について……松尾 浩也 ◇再審を考える――白鳥事件,金森事件を契機に……田宮 裕 ◇国際動産売買の分野での時効条約作成の為の作業部会の開催と既存の条約案(2)……道田 信一郎 ◇名誉に対する罪・信用及び業務に対する罪・秘密を侵す罪(刑法改正作業レポート26)……亀山 継夫 〔座談会〕 欠陥車問題をめぐって(1)(ジュリストの目)……樋口 健治/藤木 英雄/森島 昭夫/我妻 栄/宮沢 俊義/鈴木 竹雄 〔時の判例〕 宅地建物取引業者の報酬請求権の成否――最1小判昭和44・6・26……柳川 俊一 〔会社の実務〕 八幡・富士の合併の趣旨,契約概要……正村 芳三 〔銀行の実務〕 手形・小切手の呈示と為替取引……木村 茂 〔商事判例研究〕 ◇偽造手形の振出――名義人に民法715条の使用者責任を認めるにあたって同人に振出の真否を確認しないで割引依頼に応じた者につき過失相殺を認めた事例――東京高判昭和41・11・24……長瀬 弘毅 ◇裏書人全員により拒絶証書の作成が免除されており,かつ,支払呈示済みの約束手形を,支払拒絶証書作成期間内に裏書により譲り受けた所持人が遡求権を行使するためには再呈示を要しない――この場合には所持人に対する裏書は期限後裏書である――京都地判昭和40・12・16……平出 慶道 〔労働判例研究〕 ◇労働組合の下部組織である地方本部の内部において,組合の基本方針に関し,2派の勢力が対立状態に陥り,統一的意思形成の場が失われたときは,「組合の合同」なる法概念を容認する限り逆現象としての「組合の分裂」なる概念も是認し得べく,組合財産は分裂各組合の共有となるとした事例――大分地判昭和42・3・28……藤田 若雄 ◇労働組合(従業員組織)も労働法上ないし一般公私法上の権利義務の集中帰属すべき法主体であって,その性質から考えても,また労働者の団結の擁護を旨とする労働法の精神からしても,一般の法人ないし社団と区別し,特に労働組合にかぎって分裂という名の無方式の法主体の分裂を肯定する理由は見いだすことができないとした事例――福岡高判昭和43・8・10……藤田 若雄 〔渉外判例研究〕 ◇外国人間の認知請求訴訟についてわが国の裁判権を認めた事例――東京地判昭和41・3・5……林脇 トシ子 ◇称氏者がない夫婦の離婚の特別管轄。離婚及び親権者指定の準拠法としての北鮮法の指定と解釈例――札幌地判昭和43・4・16……島内 乗統 〔時の経済〕 日米経済関係の新しい展開…… 〔JURIST NOTE〕 東京大学・大学改革準備調査会の報告書――その10/研究教育組織改革の問題点/東京大学の研究と教育の組織…… 〔巻頭随想/随想〕 ◇プロテストの態様……原島 重義 ◇優勝盃・社会意識……池田 浩一 ◇盛夏騒音……佐口 卓 ◇税込所得と税引所得……武田 昌輔