序 章 現代の環境問題と社会的費用論:本書の課題と視角 はじめに:なぜ事後的対策の責任と費用負担を論じるのか 1環境問題の現代的特徴と環境被害 2環境コスト負担をめぐる理論的・政策的課題 3加害過程の構造と責任論 4社会的費用論と環境コスト 第1章 環境責任,費用負担原理・ルール・制度:研究の枠組み 1環境問題に関する責任 2費用負担原理 3費用負担ルール 4制度と費用負担の実態分析 第2章 産業公害事件における費用負担:熊本水俣病を事例として 1水俣病事件における環境被害 2漁業補償 3健康被害に対する補償・救済 4公害防止事業 5地域再生・振興 6各種県債の利子について 7健康被害の補償・救済をめぐる行政の責任と費用負担 8関係金融機関の責任と費用負担 第3章 産業公害から都市・生活型公害へ:大気汚染公害と費用負担 1大気汚染の推移と健康被害 2公健制度の概要と費用負担 3自治体レベルの救済制度と費用負担 4費用負担をめぐる問題点 5自動車排ガス汚染の責任と費用負担 補論1:大気汚染公害による「未認定」患者とその被害実態 補論2:自動車排ガス汚染の事前的対策における費用負担 第4章 広域的な環境汚染と費用負担:タンカー事故による油濁被害の補償を中心に 1補償・救済制度と環境コスト 2ナホトカ号事故による環境被害とその貨幣評価額 3国際条約による油濁被害補償の仕組み 4ナホトカ号事故の被害補償 5エボイコス号事故の被害補償 6海運業界と荷主の負担割合 7国際条約による補償制度の課題 8排出源不明の場合の漁場油濁被害の救済 9油濁被害の補償・救済をめぐる責任と費用負担 終 章 「責任ある関与」にもとづく費用負担へ 1環境被害に関する責任 2求められる「応責原理」の確立 3費用負担ルールの確立に向けて 4制度と費用負担をどうするか |
2009年 環境経済・政策学会 奨励賞 |