I 国際法の法源
- 1 国際慣習法の成立要件――北海大陸棚事件(ICJ1969・2・20判決)●薬師寺公夫
- 2 国際慣習法の認定方法――逮捕状事件(ICJ2002・2・14本案判決)●水島朋則
- 3 法の一般原則――プレア・ビヘア寺院事件(ICJ1962・6・15本案判決)●岩間 徹
- 4 一方的行為の国際法上の効力――漁業事件(ICJ1951・12・18判決)●森田章夫
- 5 衡平――ブルキナ・ファソ=マリ国境紛争事件(ICJ1986・12・22(特別裁判部)判決)●齋藤民徒
II 国際法と国内法との関係
- 6 国際法上の義務の優越―国内法の援用の禁止――アラバマ号事件(米英仲裁裁1872・9・14判決)●和仁健太郎
- 7 国内裁判所における国際司法裁判所判決の地位――メデイン事件(合衆国最高裁2008・3・25判決)●小林友彦
- 8 条約の自動執行性――フォスター事件(合衆国最高裁1829・1判決)●西 平等
- 9 条約の自動執行性――ヘーグ陸戦条約3条損害賠償請求事件(①東京高裁2001・10・11判決/②東京高裁2002・3・27判決)●洪 恵子
III 国 家
- 10 国家の「独立」の意味――ドイツ=オーストリア関税同盟事件(PCIJ1931・9・5勧告的意見)●櫻井利江
- 11 国家の成立と消滅――Arbitration Commission, EC Conference on Yugoslavia, Opinion No. 8
(EC旧ユーゴスラビア会議・仲裁委員会1992・7・4意見)●五十嵐正博
- 12 一方的独立宣言の合法性――コソボ独立宣言事件(ICJ2010・7・22勧告的意見)●山田哲也
- 13 非植民地化と自決権――西サハラ事件(ICJ1975・10・16勧告的意見)●桐山孝信
- 14 自決権の主体――Arbitration Commission, EC Conference on Yugoslavia, Opinion No. 2
(EC旧ユーゴスラビア会議・仲裁委員会1992・1・11意見)●苑原俊明
- 15 未承認国家の地位――ベルヌ条約事件(①知財高裁2008・12・24判決/②知財高裁2008・12・24判決)●濵本正太郎
- 16 政府承認の事実主義――ティノコ利権契約事件(イギリス=コスタリカ国際仲裁裁1923・10・18判決)●臼杵英一
- 17 政府承認廃止と新政府の代表性――ソマリア対Woodhouse Drake & Carey事件(英国高等法院女王座部1992・3・13判決)●王 志安
IV 国家管轄権
- 18 主権の機能――ウィンブルドン号事件(PCIJ1923・8・17判決)●柴田明穂
- 19 国家管轄権の適用基準――ローチュス号事件(PCIJ1927・9・7判決)●竹内真理
- 20 国内法の域外適用――ティンバレン事件(合衆国連邦控訴裁1976・12・27判決)●小寺 彰
- 21 国家免除(1)―絶対免除――スクーナー船エクスチェンジ号対マックファドン事件(合衆国最高裁1812・2・24判決)●臼杵知史
- 22 国家免除(2)―制限免除――パキスタン貸金請求事件(最高裁2006・7・21第二小法廷判決)●平 覚
- 23 外交特権免除の根拠――大使館員課税事件(東京高裁2004・6・8判決)●佐古田 彰
- 24 元国家元首の免責特権――ピノチェト事件(英国貴族院1999・3・24判決)●稲角光恵
V 領 域
- 25 領域主権の機能――パルマス島事件(常設仲裁裁1928・4・4判決)●柳原正治
- 26 先占――クリッパートン島事件(メキシコ=フランス仲裁裁1931・1・28判決)●深町朋子
- 27 取得時効――エル・チャミザル事件(国際国境委員会仲裁1911・6・15判決)●池島大策
- 28 領域支配の実効性――リギタン島・シパダン島主権事件(ICJ2002・12・17本案判決)●奥脇直也
- 29 主権者としての(a titre de souverain)行為――ペドラ・ブランカ事件(ICJ2008・5・23判決)●許 淑娟
- 30 国境線決定(ウティ・ポシデティス・ユリス原則)――ベナン=ニジェール国境紛争事件(ICJ2005・7・12判決)●高田 映
VI 海 洋
- 31 軍艦の無害通航――コルフ海峡事件(ICJ1949・4・9本案判決)●山本 良
- 32 排他的経済水域の法的性格――サイガ号事件(No. 2)(国際海洋法裁1999・7・1判決)●青木 隆
- 33 大陸棚の法的性格――オデコ・ニホン事件(東京高裁1984・3・14判決)●古賀 衞
- 34 海洋境界画定の法理――黒海境界画定事件(ICJ2009・2・3判決)●江藤淳一
- 35 追跡権――アイム・アローン号事件(英米合同委員会1933・6・30中間報告/1935・1・5最終報告)●吉井 淳
- 36 係争海域での活動――ガイアナ対スリナム海洋境界画定事件(仲裁裁(国連海洋法条約附属書VII)2007・9・17判決)●加々美康彦
- 37 船舶の地位――サイガ号事件(No. 2)(国際海洋法裁1999・7・1判決)●深町公信
VII 国際組織
- 38 国際組織の法人格――国連損害賠償事件(ICJ1949・4・11勧告的意見)●佐藤哲夫
- 39 委任統治と国連の監督権限――南西アフリカの国際的地位に関する事件(ICJ1950・7・11勧告的意見)●堀口健夫
- 40 国際組織の権限――武力紛争時の核兵器使用の合法性事件(WHO諮問)(ICJ1996・7・8勧告的意見)●植木俊哉
- 41 国際組織加盟国の地位――国際すず理事会事件(英国貴族院1989・10・26判決)●黒神直純
- 42 平和維持活動の法的性質と展開――国連経費事件(ICJ1962・7・20勧告的意見)●位田隆一
VIII 個 人
- 43 国籍――チュニス・モロッコ国籍法事件(PCIJ1923・2・7判決)●藤澤 巌
- 44 外国人の出入国と慣習国際法――マクリーン事件(最高裁1978・10・4大法廷判決)●德川信治
- 45 難民認定における「迫害」要件――バングラデシュ人難民不認定取消事件(東京地裁2007・2・2判決)●阿部浩己
- 46 犯罪人引渡しと死刑の存在――ソーリング事件(欧州人権裁1989・7・7判決)●北村泰三
- 47 相対的政治犯の概念――張振海事件(東京高裁1990・4・20決定)●今井 直
- 48 先住少数民族の権利――二風谷ダム事件(札幌地裁1997・3・27判決)●孫 占坤
- 49 社会保障と平等権――塩見事件(最高裁1989・3・2第一小法廷判決)●申 惠?
- 50 国際人権条約の国内への適用(1)―直接適用――受刑者接見妨害国家賠償請求事件(高松高裁1997・11・25判決)●村上正直
- 51 国際人権条約の国内への適用(2)―間接適用――小樽入浴拒否事件(札幌地裁2002・11・11判決)●中井伊都子
- 52 ジェノサイド罪の適用――アカイェス事件(ルワンダ国際刑事裁1998・9・2判決)●佐藤宏美
- 53 国家の合意による個人への権利付与――ダンチッヒ裁判所の管轄権事件(PCIJ1928・3・3勧告的意見)●西海真樹
- 54 領事保護権の法的性格――ラグラン事件(ICJ2001・6・27判決)●小畑 郁
IX 条 約
- 55 条約による自由地帯制度の設定とその効果――上部サヴォアとジェクスの自由地帯事件(PCIJ1932・6・7判決)●宮野洋一
- 56 留保と条約目的の両立性――ジェノサイド条約の留保事件(ICJ1951・5・28勧告的意見)●鶴田 順
- 57 人権条約に付された留保の無効――ブリロ(ベリロス)事件(欧州人権裁1988・4・29判決)●立松美也子
- 58 条約の解釈規則――リビア=チャド領土紛争事件(ICJ1994・2・3判決)●西元宏治
- 59 重大な違反による条約の終了――ナミビア事件(ICJ1971・6・21勧告的意見)●中野徹也
- 60 事情変更の原則および強制による条約の無効――漁業管轄権事件(ICJ1973・2・2判決)●坂元茂樹
X 国家責任
(1)一般原則
- 61 帰属(1)――在テヘラン米国大使館員人質事件(ICJ1980・5・24判決)●大森正仁
- 62 帰属(2)――ジェノサイド条約適用事件(ICJ2007・2・26本案判決)●青木節子
- 63 遭難――レインボー・ウォーリア号事件(ニュー・ジーランド=フランス仲裁裁1990・4・30判決)●湯山智之
- 64 緊急事態と対抗措置――ガブチコヴォ・ナジュマロシュ計画事件(ICJ1997・9・25判決)●山田卓平
- 65 国家責任の解除――ホルジョウ工場事件(PCIJ1927・7・26管轄権判決/PCIJ1928・9・13本案判決)●兼原敦子
(2)外交的保護
- 66 外交的保護の性格――マヴロマティス・パレスタイン事件(PCIJ1924・8・30判決)●萬歳寛之
- 67 外交的保護請求における国籍――ノッテボーム事件(ICJ1955・4・6第2段階判決)●山崎公士
- 68 条約に基づく保護――シシリー電子工業会社(ELSI)事件(ICJ1989・7・20判決)●西村 弓
- 69 国内的救済完了――インターハンデル事件(ICJ1959・3・21先決的抗弁判決)●加藤信行
- 70 会社の保護――バルセロナ・トラクション会社事件(ICJ1970・2・5第2段階判決)●川﨑恭治
XI 経済活動・環境保護
(1)経済活動
- 71 投資受入国の義務――サルカ[Saluka]事件(アドホック仲裁2006・3・17部分判断)●福永有夏
- 72 最恵国待遇規定の意味――マフェチニ[Maffezini]事件(ICSID仲裁2000・1・25管轄権判断)●阿部克則
- 73 外国人財産の収用と損害賠償――BP対リビア事件(アドホック仲裁1973・10・10判断)●坂巻静佳
- 74 外国人財産の間接収用――ヴィヴァンディ[Vivendi]事件(ICSID仲裁2007・8・20判断)●中川淳司
- 75 ガット内国民待遇の意味――酒税事件(WTO紛争解決機関1996・11・1報告書)●柳 赫秀
- 76 WTOと地域協定――トルコ繊維事件(WTO紛争解決機関1999・11・19報告書)●清水章雄
- 77 WTO協定と環境保護――エビ・カメ事件(WTO紛争解決機関1998・11・6報告書)●高島忠義
(2)環境保護
- 78 事前通報・協議――ラヌー湖事件(スペイン=フランス仲裁裁1957・11・16判決)●西村智朗
- 79 環境影響評価――パルプミル事件(ICJ2010・4・20本案判決)●岡松暁子
- 80 領域使用の管理責任――トレイル熔鉱所事件(米国=カナダ仲裁裁1938・4・16中間判決/1941・3・11最終判決)●石橋可奈美
- 81 持続可能な開発――鉄のライン事件(ベルギー=オランダ仲裁裁2005・5・24判決)●高村ゆかり
XII 国際紛争処理方式
- 82 事実審査――レッド・クルセーダー号事件(デンマーク=イギリス国際審査委員会1962・3・23報告)●長谷川正国
- 83 仲裁裁判と仲介――ビーグル海峡事件(アルゼンチン=チリ仲裁裁1977・4・18判決)●児矢野マリ
- 84 調停と国際司法裁判の対比――ヤン・マイエン海洋境界画定事件(ICJ1993・6・14判決)●富岡 仁
- 85 国連事務総長の裁定――レインボー・ウォーリア号事件(国連事務総長1986・7・6裁定)●松隈 潤
- 86 WTOによる紛争処理方式――EC牛肉措置に対する対抗措置(WTO紛争解決了解22条6項仲裁決定1999・7・12提出)●間宮 勇
- 87 紛争処理における安保理とICJの役割――ニカラグア事件(管轄権・受理可能性)(ICJ1984・11・26管轄権・受理可能性判決)●内ヶ崎善英
- 88 投資紛争解決国際センターにおける紛争処理方式――サリーニ[Salini]事件(ICSID仲裁2001・7・23管轄権判断)●伊藤一頼
- 89 復仇の要件――ナウリラ事件(ポルトガル=ドイツ混合仲裁裁1928・7・31判決)●山下恭弘
- 90 対抗措置――米仏航空業務協定事件(米国=フランス仲裁裁1978・12・9判決)●岩月直樹
XIII 国際裁判手続
- 91 先決的抗弁の分類――ニカラグア事件(管轄権・受理可能性)(ICJ1984・11・26管轄権・受理可能性判決)●玉田 大
- 92 自己判断留保――ノルウェー公債事件(ICJ1957・7・6判決)●佐藤義明
- 93 選択条項受諾宣言の解釈――スペイン=カナダ漁業管轄権事件(ICJ1998・12・4判決)●森川幸一
- 94 選択条項受諾宣言と時間的留保――新ユーゴ=NATO諸国事件(ICJ1999・6・2仮保全措置命令)●吉田 脩
- 95 応訴管轄――刑事司法共助事件(ICJ2008・6・4判決)●南 諭子
- 96 第三国の利益――東ティモール事件(ICJ1995・6・30判決)●河野真理子
- 97 原告適格――南西アフリカ事件(ICJ1966・7・18第2段階判決)●戸田五郎
- 98 事件性の要件(ムートネスの法理)――北部カメルーン事件(ICJ1963・12・2先決的抗弁判決)●李 禎之
- 99 請求事項の同定――核実験事件(ICJ1974・12・20判決)●中谷和弘
- 100 第三国の訴訟参加――エルサルバドル=ホンジュラス領土・島・海洋境界事件(ICJ1990・9・13(特別裁判部)参加請求判決)●阿部達也
- 101 既判力――ジェノサイド条約適用事件(ICJ2007・2・26本案判決)●大河内美香
- 102 仮保全措置――ベルギー=セネガル事件(ICJ2009・5・28仮保全措置命令)●酒井啓亘
- 103 速やかな釈放手続――富丸事件(国際海洋法裁2007・8・6判決)●田中則夫
- 104 勧告的意見の性格――核兵器使用・威嚇の合法性事件(国連総会諮問)(ICJ1996・7・8勧告的意見)●永田高英
- 105 国際組織の権限に対するICJの司法的コントロール――ロッカビー事件(ICJ1992・4・14仮保全措置命令)●山形英郎
XIV 平和と安全の維持
- 106 武力不行使原則と集団的自衛権――ニカラグア事件(本案)(ICJ1986・6・27本案判決)●浅田正彦
- 107 船舶への攻撃と個別的自衛権――オイル・プラットフォーム事件(ICJ2003・11・6判決)●森 肇志
- 108 国連安保理の制裁決議の国内実施と人権――カディ事件(欧州司法裁2008・9・3大法廷判決)●岩沢雄司
XV 武力紛争法
- 109 国際人道法と国際人権法の関係,占領地域における法――パレスチナの壁事件(ICJ2004・7・9勧告的意見)●寺谷広司
- 110 「対テロ戦争」へのジュネーヴ諸条約の適用――ハムダン事件(合衆国最高裁2006・6・29判決)●熊谷 卓
- 111 重大な戦争犯罪――タジッチ事件(本案)(旧ユーゴ国際刑事裁上訴裁1999・7・15本案判決)●岡田 泉
- 112 占領国の略奪禁止――コンゴ領域における武力行動事件(対ウガンダ)(ICJ2005・12・19判決)●樋口一彦
- 113 核兵器使用・威嚇の合法性の判断――核兵器使用・威嚇の合法性事件(国連総会諮問)(ICJ1996・7・8勧告的意見)●真山 全
- 114 原爆投下の違法性――原爆判決(東京地裁1963・12・7判決)●岩本誠吾
- 115 平和条約と個人の請求権――中国人慰安婦損害賠償請求事件(第二次訴訟)(最高裁2007・4・27第一小法廷判決)●古谷修一
- 116 中立義務違反――アメラーダ・ヘス海運会社事件(合衆国連邦控訴裁1987・9・11判決)●新井 京
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