学習が進む,理解が深まる。法学がもっと面白くなる。
法学教室 2025年2月号(No.533)
2025年01月28日 発売
定価 1,650円(本体 1,500円)
電子書籍版はこちら(2012年4月号~)
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今月号の特集1は少年法。法学教室としては約9年ぶりの特集です。適用対象年齢の引下げをめぐり大きな社会的議論を呼んだ令和3年改正から2年半を経たいま,同法の制度や運用の「基本」を押さえつつ,改めてその意義と役割を考えたいと思います。なお,本特集をお読みいただくにあたっては,昨年,およそ26年ぶり(!)に改訂された『少年法判例百選〔第2版〕』をぜひお手元に!
特集2は「死者と法」。「死」をめぐっては,葬送墓制や相続等,ふるくから存在する法的論点とともに,安楽死やSNSデータ・AI利用等,解決未了の問題も点在します。死に至る,あるいは死後の自分は,どこまで自分のものなのか。誰がどのようにコントロールできる/すべきであるのか。そもそも,「死者」とは何か。――深淵なる「死者と法」の世界で,存分に思索を深めてください。
厳しい寒さが続きますが,日暮れがほんの少し遅くなってきたようにも感じます。
冬来たりなば春遠からじ。たくさんの桜が咲く日も,もうすぐそこです。
※目次のの記事にはウェブサポートがあります。
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◆特集1 少年法の基本
Ⅰ 少年保護事件の調査・審判…藤永祐介……6
Ⅱ 保護処分の法的性質と内容…大貝 葵……14
Ⅲ 逆送決定と送致後の刑事裁判…吉中信人……21
Ⅳ 特定少年の処遇…津田雅也……27
Ⅴ 付添人の役割と活動…岩本憲武……34
◆特集2 死者と法――「死者法」の構築へ向けて
1 死者とは誰か――死んでいない者/物とその居場所…齋藤哲志……42
2 死者になる――安楽死に向きあう人権論…久保田祐介……46
3 死者を送る――葬送墓制の多様性と法規制…問芝志保……49
4 死者は居残る――SNSアカウントの相続を中心に…大塚智見……53
5 死者は蘇る――AI時代の知的財産法的死生観…澤田悠紀……56
【巻頭言】
ビジネスローと情報流通の健全性…松井智予……1
【法学のアントレ】〔第95回〕
スポーツ×ルールメイキング…得津 晶……2
◆講座
憲法の基本原理から見る統治〔第10回〕
政党…高田 篤……60
事例で学ぶ行政法ゼミナール〔第23回〕
国家賠償法2条の賠償責任――鬼怒川水害訴訟…岡田正則……69
点と点をつなぐ不法行為判例〔第17回〕
同性カップルの関係と不法行為法…中原太郎……75
会社法の時計〔第17回〕
組織再編…松井秀征……84
民事執行・保全法の考え方〔第4回〕
金銭執行の対象財産…青木 哲……90
近時の判例で学ぶ刑法〔第23回〕
虚偽供述による犯人隠避罪――最決平成29・3・27刑集71巻3号183頁…荒木泰貴……98
刑事訴訟法のフレームワークを考える〔第20回〕
量刑手続…宇藤 崇……105
【演習】
憲法…遠藤美奈……112
行政法…朝田とも子……114
民法…荻野奈緒……116
商法…杉田貴洋……118
民事訴訟法…川嶋隆憲……120
刑法…安達光治……122
刑事訴訟法…濵田 毅……124
【判例セレクトMonthly】
〔憲法〕刑事事件の訴訟費用と通訳料(大阪高判令和6・9・3)…西村枝美……127
〔行政法〕公社住宅と借地借家法32条1項(最判令和6・6・24)…大橋真由美……128
〔商法〕取締役の報告義務違反を原因とするストックオプション無償取得の機会逸失により会社が受ける損害(東京地判令和5・12・7)…石川真衣……129
〔民訴法〕検察官による被疑者取調べの録音録画記録媒体に対する文書提出命令(最決令和6・10・16)…工藤敏隆……130
〔刑法〕名誉毀損罪における公然性の認定(大阪高判令和6・6・20)…東條明徳……131
〔刑訴法〕検察官の取調べの録音・録画記録媒体にかかる文書提出命令の可否(最決令和6・10・16)…岩下雅充……132
Book Information
川出敏裕 編『少年法判例百選〔第2版〕』……40
高橋和之=伊藤 眞=小早川光郎=能見善久=山口 厚 編集代表『法律学小辞典〔第6版〕』……111
法律書ランキング
全国大学生協/紀伊國屋書店(2024年10月~12月)……139