法律実務のパートナー
ジュリスト 2020年3月号(No.1542)
2020年02月25日 発売
定価 1,569円(本体 1,426円)
令和元年の年末に成立した会社法改正。5年ぶりの大きな改正となる今回の改正では,株主総会に関する手続の合理化や,取締役等に関する規律の見直しなど,企業の実務に影響の大きな項目が変わりました。今月の特集では,改正法の内容やその趣旨,さらには残る課題についても,いち早く解説と検討を加えています。
また,連載「相続と法実務」の最終回では,平成30年の相続法改正を踏まえた,これからの相続法の課題について,研究者と実務家の先生方に議論していただきました。あわせてご一読下さい。
【特集】2019年会社法改正
◇令和元年会社法改正●神田秀樹……14
◇株主総会資料の電子提供制度●尾崎安央……21
◇株主提案権の規制●齊藤真紀……27
◇取締役の報酬規制●前田雅弘……34
◇社外取締役――選任の義務付け,業務執行の委託●神作裕之……40
◇会社補償・D&O保険●中東正文……47
◇社債管理補助者の設置・社債権者集会●松井智予……54
◇株式交付●北村雅史……60
[会社法判例速報]
退社した無限責任社員の会社に対する支払義務――最三小判令和元・12・24●弥永真生……2
[労働判例速報]
有期労働契約の解雇訴訟における契約期間満了後の取扱い――最一小判令和元・11・7●小西康之……4
[独禁法事例速報]
届出要件を満たさない企業結合審査で問題解消措置が講じられた事例――公取委令和元・10・24発表●帰山雄介……6
[知財判例速報]
商標法4条1項7号の適用例――仙三七事件――知財高判令和元・10・23●小泉直樹……8
[租税判例速報]
収益事業と非収益事業の共通費用への該当性及びその配賦基準――国税不服審判所裁決平成31・2・15●坂東慶一……10
[連載/弁護士のための租税法務]〔第3回〕
租税法と私法取引の関係●佐藤修二……66
[連載/相続と法実務]〔第12回・完〕
これからの相続法――相続法改正の意義と将来の課題●窪田充見●増田勝久●潮見佳男●石綿はる美……74
[連載/知的財産法とビジネスの種]〔第29回〕
欧州単一特許・欧州統一特許裁判所の現在●松本 慶……96
[連載/BOOK TERRACE]
ジュンク堂書店名古屋店……115
[時論]
リスク社会と行為規範の設定――大川小学校の惨劇が遺したもの●板垣勝彦……98
[最高裁時の判例]
刑事
詐欺罪につき実行の着手があるとされた事例●向井香津子……104
[海外法律情報]
◇中国―医療サービス向上と健康増進のための立法●岡村志嘉子……73
◇イタリア―女性への暴力にノー!――DV等の被害者の保護に関する法律●芦田 淳……116
[経済法判例研究会]
価格カルテルにおいて1名の事業者の「意思の連絡」が否定された事例――段ボール用でん粉価格カルテル事件――公取委審判審決令和元・9・30●山部俊文……118
[商事判例研究]
◇標章の続用会社に対する銀行の会社法22条1項による保護――東京地判平成31・1・29●木村真生子……122
◇企業グループにおける法令遵守体制整備と親会社の責任――イビデン事件――最一小判平成30・2・15●清水真希子……126
◇発行者の虚偽記載責任――発行市場取得及び流通市場取得の損害額とその減額――東京高判平成29・2・23●賴 奕成……130
[労働判例研究]
◇外科医師についての職種限定合意と配転命令等に対する仮処分命令――地方独立行政法人岡山市立総合医療センター(抗告)事件――広島高岡山支決平成31・1・10●北村賢哲……134
◇就業規則の更新上限年齢に基づく雇止めの可否――日本郵便(期間雇用社員ら・雇止め)事件――最二小判平成30・9・14●櫻庭涼子……138
[租税判例研究]
固定資産税の宅地評価と接続街路の道路該当性――最三小判平成30・7・17●山田二郎……142
[渉外判例研究]
国外に居住する配偶者からの婚姻費用分担請求――東京高決平成30・4・19●岩本 学……146